東京喜多マラソン4「せつないラストスパート」★20120603

 

遠くにマラソンゲートが見えた。

ゴールまで、もう少し。

 

体力の限界のため、途中からはずっと歩き。

でも記念すべき初マラソンで有終の美を飾りたい。

よし、ここから最後のラストスパート・・・

 

 

のつもりだったが、走れない。

 

疲れはもちろんあったが、

体のどこかが痛いわけでも、

気分が悪いわけでもなかった。

 

走ろうと思えば走れる。

だから走るつもりなのだが、

 

走れない。

 

 

怖かったのだ。

 

もし今走ったら、

ゴールにたどり着くまでに倒れてしまうんじゃないか。

ゴールできないんじゃないか。

 

そう思ってしまい、怖くて走れなかった。

 

 

歩きながらゴールに向かう。

時間が気になる。

 

なんとか5時間を切りたい。

5時間を切ってゴールすることを目標にここまでがんばってきた。

思うような走りはできなかったけれど、

5時間を切る目標はなんとしてでも達成したい。

 

ギリギリだ。

時計を何度も確認する。

必死に前に進む。

 

 

ラソンゲートがもう目の前。

ゴールまで、あと少し。 

 

せめて、最後くらい。

最後の力を振り絞って走り出す。

 

 

ゴールラインを通過する。

やった、ゴールだ。

 

 

無事ゴールに到着。

時計を見ると、なんとか5時間も切れていた。

 

よかった。間に合った。

 

 

係員の指示に従い、そのまま歩いて少し離れたテントに向かう。

 

とにかくゴールできてよかったという安心感で胸はいっぱい。

 

スタート前は、

『マラソンを走ったら人生が変わるっていうけど、

ゴールしたらどんな気持ちになるのかな?』

『もしかして泣いたりするのかな?』

なんて考えたりしていたけれど、

いざ実際ゴールしてみるとこんな感じなんだと、

意外に冷静に自分の感情を分析する私。

 

 

テントで完走証を受け取る。

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目標だった5時間を切れた喜びがじわじわとこみ上げてくる。

 

 

そして念願の、欲しくてたまらなかった完走メダルを受け取る。

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やった。メダルだ。

これか。これを手に入れるために今までがんばってきたんだな。

自分はマラソンを完走できたんだという誇らしい気持ちになる。

 

スポーツは全くの苦手で、他にも何の取り柄のない私にとって、

人生初めてのメダルだ。

 

 

 

バナナとドリンクを受け取り、

少し離れた日陰の場所で横になる。

 

体力を使い果たし、動けなかった。

 

 

そのままそこで30分ほど休憩し、

やっと起き上がる。

 

家に帰らなくちゃ。

家に帰るまでがマラソン

 

荷物を受け取り、駅に向かう。

駅まで距離はあるが、充実した気持ちでいっぱいだったので

そんなに気にならない。

 

途中、足の甲が痛いことに気付く。

どうやら靴紐を強く結びすぎていたらしい。

できるだけ普段通りに、と思ってスタートするまで慎重に準備してきたが、

スタート前、最後の最後で靴紐を結びなおしたのがいけなかったようだ。

やはり不安と緊張があったんだろう。

 

足の痛さのため、駅の階段を降りるときには必死に手すりにつかまり

なんとか進む。

『これ!これ!』と少しうれしくなる。

ラソンを走った人が、ゴール後に辛そうに歩く姿に正直ちょっと憧れていたのだ。

 

そして、帰宅。

 

 

 

こうして私の初マラソンは無事終了となりました。

ラソンに挑戦することを決意してから3か月。

憧れのマラソンランナーになることができました。

 

東京喜多マラソン、一体どうなることかと不安でいっぱいだったけれど、

初マラソンの舞台にこの大会を選ぶことができて本当によかったと思っています。

この日のことは一生忘れません。

 

この大会の完走メダルは私の宝物です。 

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