4月17日にレモンガススタジアム平塚で開催されました
日本学生陸上競技個人選手権大会
私の初めての陸上競技現地生観戦!!
観戦記後編です。
前編はこちら↓
さて今大会の一番の注目選手が
拓殖大2年。19歳になったばかりの
不破聖衣来選手。
では今回何がどう注目されていたのか、
今一度ここでおさらいです。
高校時代は怪我で思うように走れなかった不破選手。
注目を集めたのが昨年10月の全日本大学女子駅伝。
エース区間の5区(9.2km)に出場すると、従来の区間記録「29分14秒」を
大きく更新する「28分00秒」の区間新記録!
そして12月。
初めての10000mでなんと日本歴代2位!!
しかもこの時の後半の5000mが15分14秒で日本学生新記録とのこと。
この2週間後の富士山女子駅伝でも10人抜きでまたも区間新記録!!
日本女子長距離界に現れた期待の星として一躍時の人に。
現在の最大の目標が今年7月の「オレゴン世界選手権」。
そしてその出場権を懸けた「5月7日の日本選手権で勝つこと」。
そこに向けてどう仕上げていくのか。
大会出場が予定されていたのは
今年2月の「クロスカントリー日本選手権」。
中継番組のCMにも不破選手が起用され、
世間の期待が高まる中なんと大会2週間前に欠場を発表。
世間の注目度が高く期待させても仕方ないので報告します!
— 拓殖大学女子陸上部 (@takudai_ekiden) 2022年2月14日
福岡クロカンも不破聖衣来は出場しません。
全ては5月7日の日本選手権で優勝し、世界で勝負する為です!
その準備を今しています。
決して故障などではありません。
監督の判断なので失敗したら監督を責めて下さい!
その後、
5月7日の日本選手権に出場してくるであろう他の選手が
調整を兼ねて2月、3月の大会や記録会に出場する中、
不破選手は一切レースに出場せず。
順調に練習はできているのか?
もしや怪我なのか?
今現在、一体どういう状態なのか。
そんな中での今年初レースが今大会。
もしかしたら今回も欠場するかも?
と数日前から何度となく出場者リストをチェックしていた私。
当日も半信半疑で平塚の会場まで向かっていたのでした。
女子5000mは14時10分スタート。
その少し前に場内で出場者が発表されました。
2日前に10000mで優勝した名城大の小林成美選手はやはり欠場。
一方、不破選手は出場となっており、安堵する私。
時間となり選手が入場、スタート位置付近でアップが始まります。
そのスタート位置は私のいるゴール付近の席とはちょうど対角線上の真反対。
遠くて当然ながら表情などはわかりません。
観客席に人が増えてきました。
そしてゴール近くの取材エリアのカメラの数!!
1つ前の種目まではほとんどいなかったのに
すごい人数の報道関係者が集まりました。
皆さん不破選手目当てです。
これまで出場した大会全てで素晴らしい走りを見せた不破選手。
一体今どんな調子なのか?
初めての10000mで日本歴代2位。
よもや今回日本新記録が出るやもしれません。
そんな周囲の期待の中、
女子5000m決勝、ついにスタート!!
スタート直後、一人遅れる選手が。
オレンジ色のユニホーム。
不破選手です!
少ししてアウトレーンの選手と合流。
やはり不破選手が最後方。
これはあえて一番後ろにつけて、様子を見る作戦か?
と思ったのも束の間、みるみる一人だけ離されていく不破選手。
明らかに他の選手とはスピードが違います。
スタートして200m。
私の席の前に来た時には、
もうここで止まってしまうんじゃないかと思ったほど。
やはり故障か。
それともスタート直後のアクシデントなのか。
しかしそのまま走り続ける不破選手。
ざわざわする会場。
みなさん、目の前の光景が信じられないといった様子。
集団で進む他の選手と、
1人だけまるで別の種目に出場しているかのような不破選手。
いつリタイアしてもおかしくない状況なのに、
走り続ける不破選手。
この状況に、観客席では
あちこちでひそひそ話が繰り広げられます。
『怪我?』
『なんでリタイアしないの?』
『この状態でなんで今わざわざ出場したの?』
『監督は知ってたの?』
『わざとゆっくり走っているの?』
『監督の指示?本人の意思?』
『どういう目的?』
みなさん考えることは一緒です。
でも当然ながら、誰もその答えは知りません。
中には期待が外れたのか、怒って帰ってしまう方も。
集団で進む他の選手と、1人大幅に遅れる不破選手。
状況は変わらずこのまま続いていきます。
最初は何かアクシデントかと思いましたが、
スタート直後から遅かったこと。
その後もずっと一定のペースで走り続けていること。
以上のことからとりあえずアクシデントではないと私は判断。
不破選手を見守ります。
あとは今回の出場の意図が何なのか。
監督の指示なのか、本人の意思なのか。
本当は速く走れるけれども調整の一環でゆっくり走っているのか。
それとも故障でこのペースでしか走れないのか。
であればなんで今大会に出場してきたのか。
いくら考えてもその答えが私に分かるはずもありませんが、
頭の中を同じ疑問がぐるぐると。
最後には周回遅れとなった不破選手。
17分30秒45のタイムでゴール。
たくさんのカメラマン、報道陣の前を通り、
トラックを去ります。
短いようでとても長い、
色々考えさせられた17分間でした。
レース結果がこちら。
優勝は名城大の山本有真選手!!
2位には日本体育大の山﨑りさ選手。
3位には名城大のスーパールーキー米澤奈々香選手。
皆さんおめでとうございます!
#日本学生個人選手権
— フジテレビ陸上 (@fujitvrikujo) 2022年4月17日
女子5000m
優勝 #山本有真 #名城大 4年15:49.19
2位 #山﨑りさ #日本体育大 2年15:51.10
3位 #米澤奈々香 #名城大 1年15:51.62 pic.twitter.com/K1fflSXUNg
さてその不破選手ですが、やはり怪我をしていたとのこと。
不破聖衣来が5000mに出場 1月に右アキレス腱周り炎症から復帰途上 日本選手権へ照準/学生個人
— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) 2022年4月17日
「3ヵ月間走れなくて1週間前に1000mを走った」という状態だった。不破は「すべては5月7日(の日本選手権)で勝負するため」#個人選手権#不破聖衣来
|月陸Online https://t.co/G9VGsN8OAQ
レースの模様はこちらでご覧いただけます。
日本学生陸上競技連合
2022日本学生個人選手権|第3日(大型スクリーン映像)
不破選手の状態はとても気になるところですが、
これまでテレビでずっと観ていた選手がたくさん見れて感動で一杯な私。
また、今大会は運営も学生の方がされていたようで、
受付や誘導、案内等にも学生のスタッフの方がたくさん。
選手はもちろん、スタッフの方もみなさん、きらっきらっしていました。
みなさん、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
競技終了後、席を立ち、帰ろうかとスタジアム通路に出ると
なんと目の前に
箱根駅伝でおなじみ、
駒澤大学の大八木監督が!!!
思わず
『男だろっ!!!』
と口走りそうになりますが、
必死で堪え、会釈してすれ違います。
最後の最後に陸上界の超大物が見れて大満足!
以上、私の陸上競技初観戦記でした。
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