一年後の明日、青森から下関まで走ります!!

『(残り7日)あと1日、会社を休むことができたなら。』本州縦断フットレースSPECIAL 21日目★20210514

 

前回の記事はこちら↓

ichiashi.hatenablog.com

 

世界最長のマラソン大会(1ステージレース)
『本州縦断・青森~下関1550kmフットレース2021〈SPECIAL〉一斉スタート』

大会21日目(2021年5月14日)

【本日の走行ルート(予定)】

(大会スタート前の予定)

江南(島根県出雲市) 6:00-江津(島根県江津市)17:00     65km

(スケジュール変更後の予定)

新温泉町(兵庫県新温泉町) 4:30-浦安駅(鳥取県琴浦町)23:00    90km

(大会コースマップより抜粋)

 

【道中記】

本日の目的地は90km先鳥取県琴浦町

昨日予定通り進めなかったため、その分を挽回しなければなりません。

ということで外はまだ真っ暗な中、4時に起床。

支度をし4時30分過ぎに出発です。

目的地の予定到着時間が23時ということで

本当はもっと早く出発したかったぐらいなのですが、

この辺りは山間部でこの先も歩道がないことが予想されるため、

安全のため薄っすら明るくなる時間ぎりぎりまで待っての出発でした。

 

宿を出発してしばらくは歩道もあったのですが、

やはり程なくして歩道がなくなり、車に気を付けながら進みます。

 

21日目の8km地点:6時04分

CP27.蒲生トンネル入口(1084.1km)」(兵庫・鳥取県境)に到着。

 

ここからは下り。

1.8kmほどの長いトンネルを抜け、兵庫県岩美町に入ります。

少し行くとのどかな田園風景が広がります。

京都の福知山から兵庫と長らく続いた山間部が

ようやくここで終わりです。

ホッとしながら先に進みます。

 

 

21日目の16km地点:7時40分

温泉のある岩井地区を通過。

するとなんとここで少し離れた路地のところに

リュックに黄色いゼッケンを付けた人の姿が。

もしや本州縦断フットレースの方か?

と思うものの、その後は姿は見えず。

見間違いか、もしや幻覚か。

わからないまま先に進みます。

 

 

21日目の20km地点:8時20分

岩美駅からちょっとだけ離れたところの小田入口交差点に到着。

ずっと山の中にいたため、実に久しぶりに街に出てきた感じがします。

9号線はこの先は自動車専用道路となるため、328号へ。

 

おにぎりを食べながら進んでいると、

不意に後ろから声を掛けられます。

なんと本州縦断フットレースのランナーです!!

さきほど岩井地区で見かけた方です。幻覚ではありませんでした。

通常版に参加されているこの方と少しだけお話。

そして軽い足取りであっという間に先に進まれたのでした。

元気いっぱいといった感じで羨ましいかぎりです。

 

 

21日目の24km地点:9時00分

駟馳山(しちやま)峠を越えて鳥取市へ。

砂丘海水浴場沿いの砂丘道路を進みます。

舞鶴で見て以来の久しぶりの日本海

途中、遊歩道も整備されていて

素敵なランニングコースになっていました。

 

 

21日目の30km地点:10時14分

CP28.鳥取砂丘会館前(1105.3km)」(鳥取県鳥取市)に到着。

 

生まれて初めて見る鳥取砂丘です。

f:id:ichiashi:20221008065530j:image

 

しかしこの写真。

砂丘の中ではなく入口から撮ったもの。

本来であれば当然砂丘に入って少し観光気分を味わいたかったところですが、

この日の目的地はまだ60km先。

肉離れしているこの脚で砂場に入る余裕は全くありません。

念願の鳥取砂丘をまさに目の前にしつつ、

その砂を踏むことなく先に進みます。

 

 

21日目の38km地点:11時45分

鳥取駅の北側を走る318号を通り、

鳥取大学前駅の駅前へ(ややこしい)

この辺りは鳥取市の中心部ということで

道路沿いには沢山のお店があり、

駅前には大勢の人が。

多くの人を見るのは福井県敦賀ぶりぐらいでしょうか?

近くには湖山池も広がり、とてもいい所で

ここに住んでみるのもいいななんて思ったりしました。

 

 

21日目の55km地点:15時29分

日本海を右手に見ながら海岸沿いを進み、

突如として現れた激坂を登ると

そこが魚見台

今大会の全コース中で屈指の絶景が待っていました。

f:id:ichiashi:20221009114953j:image

 

しかしここから海岸線沿い特有のアップダウンに

曲がりくねった道が続き、大苦戦。

 

 

21日目の62km地点:16時45分

湯梨浜町に入ります。

日没が近くなり少しずつ焦りが出てきます。

旧泊村、ハワイ海水浴場を過ぎ、一旦海沿いからは離れます。

 

 

21日目の76km地点:19時00分

北栄町に入ります。

ついに辺りは真っ暗。

手元の紙の地図を見る限りは

結構いいところまで来ているはずなのですが、

それでもまだ目的地には着きません。

 

そろそろ体力的にも時間的にも限界。

今日はどこまで行くのか決断しなければなりません。

 

もしこの辺りで泊まるのであれば、

ここから南に行った倉吉駅

4kmほど遠回りして自力で行くか、

少し先の下北条駅から1駅電車移動か。

倉吉を逃すとその先には宿泊地がないため、

当初予定していた八橋まで行かなければならないことになります。

 

考えた結果、

とりあえず下北条駅まで行くこととし、

お店の駐車場でライトを出し、先に進みます。

 

 

21日目の79km地点:19時30分

少し前の湯梨浜町の辺りはお店もあり

道路沿いは結構明るかったのに、この辺りは急に寂れて周りは真っ暗。

体力も限界で不安な気持ちが大きくなります。

 

そんな中、踏切の音が聞こえてきて、下北条駅が近いことがわかります。

『やっと着いた。今日はここまでにしよう。』

と思い、進むと、少し先に見えてきた駅は真っ暗。

どうやら無人駅のよう。

 

思っていたのと違います。

ここで電車をじっと待つのは気が進みません。

『仕方ない。当初の目的地の浦安まで行こう。』

と決めます。

それに今日進んでおかなければ下関まで間に合いません。

浦安まであと10kmちょっとです。

 

北条川沿いの真っ暗な道を進みます。

気掛かりなのはライト。

持っているのは手元の小さいライトのみで

予備はありません。

それどころか替えの電池も無し。

電池の消耗を抑えるため、

大丈夫そうなところはライトを消して進みます。

 

しかし進んでも進んでも中々着きません。

宿泊先に電話し、遅れそうなことを伝えます。

するとあいにくフロントの営業時間は23時までとのこと。

これはピンチ!ギリギリです。

 

必死に進むもすでに体力は限界。

 

しかし今日中に浦安に着かなければ、

5月20日までの休暇中の下関のゴールは厳しいものに。

 

だんだん気持ちがマイナスになってきます。

 

『なんで休暇を20日までにしたんだろう。』

 

『21日までにしておいたら土日と合わせて

残り日数があと3日増えるのに。』

(参考:2021年5月のカレンダー↓)

『そうすれば今こんな苦しい思いをしなくても下関に間に合うのに。』

 

『ああ、あともう一日休みたい。』

 

『休みたい!』

 

『21日、会社を休みたい!!』

 

 

 

 

しかしいくら心の中で願ったところで、休暇期間は変わりません。

 

再度宿泊先に遅れる旨を連絡。すると、

『23時以降でもカギを用意しておきます。

ただその場合は翌朝チェックアウト時にお会計となり、

フロントが開くのが7時になります。』

とのこと。

翌朝も明け方早くに出発したい私にとって、

つまりはやはり23時までに着かないといけないということ。

 

これはもう何としてでも進まなければなりません。

 

しかし思うようには進んでくれない身体。

辛くて辛くて仕方がありません。

 

いっそここでリタイアしてしまおうかとさえ思います。

しかし今止めたところで助けてくれる人は誰もいません。

休む場所もありません。

自力で休める場所まで移動しなければなりません。

 

結局は先に進むしかないのです。

 

 

もう止めてしまいたい自分と先に進みたい自分。

辛さと苦しさで頭がおかしくなりそう。

 

 

しかし今ここで止めてしまったら下関には間に合いません。

やはり下関には行きたい。

 

今にも負けそうな自分を必死に励まします。

 

『大丈夫。きっと行ける。』

 

『今日さえ頑張ればなんとかなる。』

 

『明日になればきっといい方法が思い浮かぶ。』

 

 

何度も何度も自分に言い聞かせます。

 

人生でこんなに自分を励ましたことは未だかつてありません。

今日さえ乗り切れれば、と必死で前に進みます。

 

 

21日目の87km地点:21時20分

目的地まであと4kmのところで出ました。

「歩道の無い道」です。

なぜかここだけ急に道が狭くなっています。

真っ暗で人気が全くない中、これは危険。

スマホで調べると、どうやら農道で迂回ができる模様。

ライトで前を照らしても暗くよく見えないため、

スマホGPSを頼りに農道を進みます。

なんとかこの危機を脱し、

琴浦町に入ります。

 

 

21日目の90km地点:22時21分

セブンイレブンで晩御飯を購入。

そしてようやく着きました。

本日の目的地、

「ビジネスホテル サンシャインとうはく」です。

 

しかし明日も朝早いため、時間がありません。

手早く荷物を整理し、ご飯を食べながらブログを更新。

ichiashi.hatenablog.com

 

そして部屋に用意してあったコーヒーを頂きます。

普段はめったに飲まないのですが、

今日は頑張ったご褒美で飲みたい気分なのでした。

 

リラックスしてくつろぎたいところですが、

もう遅い時間。本日はここまでです。

 

 

【本日の走行ルート(実績)】

兵庫県新温泉町鳥取県岩美町~鳥取市湯梨浜町北栄町琴浦町(90.86km)

f:id:ichiashi:20221009115041j:image

 

 

【走行記録(ガーミンコネクト)】

「21日目(2021年5月14日)新温泉町琴浦町

 天候  :晴れ

 気温  :最高32℃、最低23℃ (腕時計で計測)

 出発時刻:04時39分

 到着時刻:22時21分

 走行距離:90.86km

 走行時間:17時間42分42秒

 ペース :キロ11分42秒

 累積高度:798m 

 ガーミンコネクト 走行データ:

https://connect.garmin.com/modern/activity/6777940583

 

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【コース紹介(Relive動画)】

www.youtube.com

 

 

【攻略ポイント・反省点など】 

この区間鳥取県に入る手前が最後の大きな登り。

その後は鳥取市の手前と魚見台の辺りで峠越えになりますが、

その他はR9では珍しい貴重なフラットな区間

ただ海沿いを通るため、風向きによっては苦戦するかもしれません。

 

ちなみに私はスケジュールの問題もあって

この日が一番精神的にきつかったです。

この日の夜のことは生涯忘れないでしょう。

 

 

【各選手のチェックポイント到達状況】

※21日目(2021年5月14日 23時59分時点)

「GOAL.下関駅前」1549.5km(山口県下関市

1.No.11 林原選手  5月  8日 19時17分

2.No.2   倉井選手  5月10日 15時54分

3.No.15 濱田選手  5月11日 21時27分

4.No.7   竹内選手  5月12日   5時08分

5.No.9   奏選手      5月12日 22時25分

6.No.5   高品選手   5月13日 15時28分

7.No.6   武井選手   16時20分

8.No.3   小島選手   17時27分

 

「CP36.市街・宇部駅前交差点」1511.5km(山口県宇部市

9.No.13 松本選手   21時47分

「CP34.野坂トンネル入口」1433.9km(島根・山口県境)

10.No.10 野田選手  22時23分

「CP30.市街・西津田交差点」1231.3km(島根県松江市

11.No.8   中畑選手  21時24分

「CP28.鳥取砂丘会館前」1105.3km(鳥取県鳥取市

12.No.1   いちあし選手  10時14分

 

「CP14.境橋」608.9km(新潟・富山県境)

13.No.12 原選手      14時09分(5月3日)※途中棄権

「CP5.市街・山王十字路交差点」179.7km(秋田県秋田市

14.No.14 吉澤選手  21時21分(4月25日)※途中棄権

 

No.6 武井選手、下関駅にゴール!!

7位 おめでとうございます!

記録:486時間20分55秒

www.instagram.com

 

 

No.3 小島選手、下関駅にゴール!!

8位 おめでとうございます!

記録:487時間27分24秒

 

 

一方、

No.8 中畑選手とNo.1 いちあし選手の差は126km。

 

選手紹介はこちら↓

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【次回予告】

こんなはずじゃなかった。
こんな姿、とても人には見せられない。

でも自分にはまだプライドがある。

 

次回 本州縦断フットレースSPECIAL 22日目

『(残り6日)つよがりのブログ。』

 

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ここまでの完走記はこちらから↓

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