昨日10月30日に開催されました
第41回 全日本大学女子駅伝(杜の都駅伝)
そのレース中に
2つの大きな「アクシデント」
が発生しました。
1つ目が
1区で発生した城西国際大のアクシデント。
2つ目が
3区で発生した大阪芸術大のアクシデント。
一見どちらも同じようなアクシデントに思えますが、
その発生原因、選手の様子、対処の仕方が
全く異なるアクシデントであったと私は考えます。
まず1区での城西国際大について。
発生原因はおそらく転倒による怪我。
選手の様子はスピードは遅いものの真っすぐ前に進んでいて、
そこまで危険な様子は感じ取れません。
対処の仕方として医師が選手のすぐ隣に付き、
スタッフがどこかに連絡している様子がうかがえます。
(オレンジ色ビブスが医師)
アクシデントは起きてはしまったものの、
万全の態勢で対応しているのではないかと思います。
一方、3区での大阪芸術大の場合。
発生原因は脱水症状。
選手の様子は蛇行し途中で仰向けに倒れてしまっています。
明らかに意識が朦朧としている様子が見て取れます。
倒れた時に頭でも打とうものなら一大事です。
対処の仕方としては審判員(走路員?)は隣にいるものの、
医師や連絡を取るスタッフの姿はありません。
実際の映像がこちら↓
日テレスポーツ【公式】
【名城大 前人未到の7連覇!】笑顔、涙、転倒しても必死にタスキを繋ぐチームの絆に感動 |第41回全日本大学女子駅伝 ダイジェスト
1区も3区もどちらも中継所の手前での様子なのですが、
なぜ1区でできた対応が3区ではできなかったのでしょうか。
第3中継所には医師や権限のあるスタッフはいなかったのでしょうか。
私はいつも思うのですが、
怪我をしてフラフラしているのと
意識が朦朧としてフラフラしているのとでは
全く違うと思うのです。
脱水症状、熱射病等で意識が朦朧としている場合には
すぐに止めてほしいと思います。
またその判断をするためにも、医師やスタッフが
すぐに選手の傍に駆け付けられる体制が必要であると思います。
結局3区では選手に駆け寄る人は誰一人おらず、
最後までみんなただ見ているだけでした。
たとえ競技を止める権限はなかったとしても、
すぐに救助できる体勢で選手の傍にいてほしかったです。
また今回の件で、1区3区ともに
”競技続行可能”と判断したうえで続行していたのであれば、
その判断に仮に賛否はあったとしても大会運営としては正しいと言えますが、
その判断自体ができていない、もしくは”中止”と判断したのに
それができていなかったのであれば大問題です。
現に大阪芸術大の監督は『止めてほしかった』とコメントしています。
3区での様子を見る限りは、
その判断を下して中止できる体制であったようにはとても思えません。
駅伝のアクシデントとしてすぐに思い出されるのが
2018年の「プリンセス駅伝」。
監督は棄権させるよう指示しましたが
現場に上手く伝わらず、大変な物議を醸しました。
その教訓を生かし、同大会では
「本人に競技続行の意思があっても、
審判長もしくは権限を委嘱された者が競技を止める」
と規則が改訂されました。
アクシデントが発生した場合に
競技を続行させるのか中止させるのかを
判断するのは確かに難しいところですが、
少なくともその判断を下し、そして
すぐに中止できる体制であってほしいです。
下の記事によると選手は無事だったとのこと。
大事に至らなくて良かったです。
また元気に走っているところを見たいです。
アクシデントのあった大阪芸術大のキャプテン
北川星瑠選手のレース終了後のコメントです。
#41全日本大学女子駅伝
— 北川 星瑠(きたがわ ひかる) (@_rabbit1124_) 2023年10月30日
大阪芸術大学の応援ありがとうございました。富士山で絶対リベンジすると誓います🗻 pic.twitter.com/pln0qzbXnA