『自分もマラソンを走ってみたい。』
そう思い、走り始めた私。
1年3か月後。
気が付くと
「柴又100K」
なる大会のスタートラインに私は立っていた。
100Kとは100キロのこと。そう、
ウルトラマラソン
と言われる100キロのマラソン大会だ。
ふつうのマラソンを走るのでさえ大変なのに、
なぜわざわざ100キロも走ろうとしているのか?
きっかけは、
初マラソン完走後、次に出場する大会を探していた際に見つけた
「えちご・くびき野100kmマラソン」。
出場ランナーのほぼ全ての人から絶賛されているこの大会のことを知り、衝撃を受けた私。
『自分もぜひ出てみたい!』と思うものの、次回開催は2年後。
しかし2年も待てないと思い、他の大会を探し見つけたのがこの「柴又100K」だ。
大会出場の経緯は以上のとおりなのだが、
ではなぜ「100キロ」も走るのか?
その理由は人それぞれであろうが、
私の場合はこうだ。
ふつうのフルマラソンは「42.195キロ」。
この「42.195キロ」という距離を聞いたときに、おそらくだが、世の中のすべての人がこう思ったのではないか。
『.195キロって何?』
『なんかハンパじゃね?』
『別に42キロでよくない?』
そして私はさらにこう思った。
『42キロでもハンパだし、40キロは?』
『だったら50キロでいいんじゃない?』
『50・・・。う~ん、だったらいっそのこと「100」がキリがよくていいよね!』
そう、「100」は憧れの数字なのだ。
100点満点。
100%。
子供の頃から刷り込まれた、完璧な数字。
それが「100」。
「42.195キロ」のフルマラソンを完走した私の次の目標は、
そのフルマラソンをより速く走ること。
そして「42.195キロ」を超えて、より遠くまで走ること。
この2つ。
そしてその遠くまでの、具体的な目標が「100キロ」なのだ。
『100キロを自分のこの脚で走ってみたい。』
そう強く思ったのである。
しかし、ただ「走りたい」という気持ちだけで走れるほど、100キロは甘くはないであろう。
制限時間は14時間。
半分の50キロを7時間ペース。
東京マラソンの制限時間が7時間なことを考えると、なかなかに完走のハードルが高いことがわかる。
フルマラソンのぎりぎり完走ペースよりも速いペースで100キロを走らなければならないのだ。
歩いていては間に合わない。
しっかり走らなければ。
ウルトラマラソン完走には何が必要か。
ネットで調べたところ、わかったのは主に次の2点。
・フルマラソンのベストタイムが4時間程度。
・大会直前3か月で、1か月200キロ。合計600キロ程度の走り込み。
どうやらこのあたりが完走の目安、条件となるらしい。
私の自己ベストは3か月前の2013板橋Cityで出した「4時間8分(ネットタイム)」。
わずかに届いていないが、ゴール直前に突如発生した「絶対に負けられない戦い」がなければ、おそらく4時間にあと一歩のところまで迫っていたのではないか。
とすれば完走の目はある。あとは練習あるのみ。
そう思い、長い距離を走る練習にここまで意欲的に取り組んできた。
4月には60キロ走。5月には70キロ走を敢行。
まずまずの感触を得ていた。
『絶対にゴールする。』
改めて心に堅く誓う。
辺りを見渡す。
ただならぬオーラを放つランナーばかりだ。
『今ここにいるランナー、みんなこれから100キロ走るんだよな。』
そう思うと不思議な気持ちになる。
自分はまだフルマラソンを2回走っただけ。
完全に場違いだ。
でもそんな私ではあるが、それでもどうしても100キロを走ってみたいのだ。
やるしかない。
空を見上げると、あたり一面、雲一つない快晴。
どうやら今日は暑くなりそうだ。
そして午前8時。
スタートを告げるピストルが鳴る。
2013「柴又100K」。
いよいよスタートだ。
「2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(中編)」に続く。
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