2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(中編)★20130601

 

いよいよスタートした

「2013年 第1回 柴又100K」

tokyo100k.jp

 

「コース」

江戸川河川敷の柴又公園をスタートし、江戸川沿いに北上。

埼玉県を通り過ぎ茨城県五霞町まで。そこで折り返しスタート地点まで戻ってくるコース。

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今回の私の目標は、制限時間となる14時間ぎりぎりでのゴール。

フルマラソンまだわずか2回完走と経験も浅く、実力も自己ベスト4時間8分とまだまだ。

そんな私の100kmウルトラマラソン初挑戦。

 

想定ペースは以下の通り。

・45キロまで1キロ7分ペース。5時間15分。

 (これに、給水やトイレで10分プラスして5時間25分。)

 (さらに45キロ地点のエイドで5分休憩。5時間30分。)

・60キロまで1キロ7分ペース。7時間15分。

・70キロまで1キロ8分ペース。8時間35分。

・80キロまで1キロ9分ペース。10時間5分。

ここまで来れば、残り20キロを1キロ10分ペースで進んでも13時間25分。

途中、給水やトイレ等で30分時間を使うことができる。

 

ポイントは60キロまでを1キロ7分ペースで行くこと。

そうすれば後半だいぶ余裕ができる。

そしてそれは、事前の60キロ走の練習で実際にクリアできていたペースだ。

 

『大丈夫、行ける。』

そう思い、走る私。

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最初の5キロが33分。次も33分。

想定の5キロ35分より少し速い。

どうしようか迷ったが、この後暑くなることが予想されたので、今のうちに距離を稼ぐのはアリかと思い、このまま行くことに。

 

1キロ6分35秒ぐらいのペースで進み、25キロ地点を通過。

『何かおかしい。』

この辺りから異変を感じ始める。体が重い。疲労だ。

まだ30キロもいっていないのに。

『暑さだ。』

梅雨入り前の東京。

雲一つない快晴。

自分が感じている以上に暑いんだろう。

そしてたまらず30キロ手前で早くも歩き出してしまう。

 

『マズい。』

歩きながら頭の中はパニック。

まさか30キロも行かないうちに歩くことになってしまうとは。

想定ペースからどんどん遅れていく。

しかし今ここで走ったら、とても最後まで体がもつとは思えない。

仕方なく、歩きと走りを混ぜながら進んで行く。

 

『とにかくまずは45キロまで。』

そう思い、懸命に進む。

45キロ地点には今大会最大のレストステーションが用意されている。

そこでレースプランを立て直す算段だ。

歩きながら、頭の中でレストステーションでのシミュレーションをする。

予定よりも遅れているので、のんびりしている暇はない。

手早く給水、給食を済ませ、コースに復帰しなくては。

幸い、他のランナーもおそらく制限時間を気にしているだろうから、その雰囲気に合わせ、とにかく早く。

そんなことを繰り返し考える。

 

 

そして辿り着いた45キロ地点の五霞町レストステーション。

そこでの光景に、私は目を疑った。

 

 

 

みな、の~~んびり、しているのである。

 

ある人は仰向けに寝っ転がり、

またある人は仲間どおし座り込んで、楽しく飲んで食べてといった具合。

まるでここがゴール地点かのような、穏やかな雰囲気。

時が止まったかのよう。

 

思わずあっけにとられ、立ちつくす私。

 

素早く立ち去るつもりが、ミニトマト、オレンジを手に取ると、その場の空気に飲まれ、とうとう空いている場所に座り込んでしまう。

『どうしてみんなこんなにのんびりしているんだろう?』

頭の中はますますパニック。

ここから走って巻き返すのであろうか。

 

時間を確認する。

「5時間41分。」

すでに予定を11分オーバー。

そのうえ、疲労もかなりのもの。

ゴールへの気持ちがどんどんしぼんでいく。

 

ふと、このレストステーション脇に停められている観光バスが目に入る。

『なんでここに観光バスが?』

そう思った瞬間、はっと気付く。

『回収バスだ!』

ここ45キロ地点は関門になっており、制限時刻を過ぎるとリタイアとなる。そのリタイア者を乗せるバスなのだ。

 

 

バスに乗った場合のことが頭に浮かんでくる・・・。

 

この暑い中、冷房の効いたバス。

あれに乗れば、最初にいたスタート地点まで勝手に連れて行ってくれる。

もう走る必要なんてない。

走る必要なんてないから、あとは今ここで飲み放題、食べ放題だ。

そしてバスの出発時間までのんびり寝っ転がっていられる。

辺りはのどかな景色。ピクニック気分。ちょっとしたいいバス旅行だ。

 

いいんだ。だってもう45キロも走ったし。

フルマラソン以上だよ?

充分すごい経験ができたじゃないか。

残りはまだ55キロもある。半分以上だ。

今からじゃもう無理だ。

ここまでよくやったよ・・・。

 

 

そんなことがどんどん頭に浮かんでくる。

刻々と過ぎていく時間。

『どうする?』

自分に問いかける。

 

 

ゆっくり立ち上がると、コースに向かって歩き出す私。

『このままずっとここにいたい。』

そんな気持ちで心はいっぱい。それでも前に進む足。

後ろ髪を引かれる思いだったが、

『行けるところまで行こう。』

意を決しコースに戻る。

 

と、その時、

「がんばって~!!」

と声援が。

現地の人からの応援だ。

今まさにコースに戻り進み始めようとした私に、この上ない、いいタイミングでの応援だ。ありがたい。心に響く、届く応援とはこのことか。

『やはりなんとしてでもゴールまで行かなくては。』

 

ゴールに向かって進み始める。

 

残りは55キロ。

 

 

次回に続く。