一年後の明日、青森から下関まで走ります!!

『たとえ走ることはできなくても。』本州縦断フットレースSPECIAL 13日目★20210506

 

前回の記事はこちら↓

ichiashi.hatenablog.com

 

世界最長のマラソン大会(1ステージレース)
『本州縦断・青森~下関1550kmフットレース2021〈SPECIAL〉一斉スタート』

大会13日目(2021年5月6日)

【本日の走行ルート(予定)】

(※大会スタート前の予定)

小松(石川県小松市) 4:00-鯖江(福井県鯖江市)17:00    70km

 

現在は富山県朝日町の泊駅まで走行済。

宿泊場所の都合で魚津市魚津駅前のホテルに滞在中。

(スケジュール変更後の予定)

泊駅(富山県朝日町) 6:00-富山駅(富山県富山市)20:00    56km

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(大会コースマップより抜粋)

 

【道中記】

本日は5時前に起床。

早速脚の具合を確かめます。

すると、気のせいかもしれないけれど、

若干痛みが和らぎ、足首の腫れもほんの少しだけ引いた気がします。

それと同時に、たとえ今日も休んだところで、

大会中にもうこれ以上良くなることもないだろうという気もします。

 

外は晴れ。

魚津にはもう3日間滞在しています。

『もうこれ以上、ここにはいられない。』

そう思い、先に進むことを決意します。

 

始発に間に合うよう急いで支度し、ホテルを出発。

その際、ホテルのフロントにとりあえずは不要な荷物を預かってもらいます。

今日は3日前にレースを中断した泊駅まで戻り再スタート。

ここ魚津を通り富山駅まで向かう予定。

脚のこともあり荷物は少しでも少なく軽い方がいいため、

一旦荷物を預かってもらい、魚津に来たタイミングで

再度ホテルで荷物を受け取り、先に進むプランです。

 

魚津駅の始発、5時39分の電車に乗り泊駅へ。

6時6分。レース再スタートです。

 

 

13日目の2km地点:6時33分

本日は快晴です。

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今日の目的地は富山駅。

 

ここ泊駅から富山駅まで約56km。

1km進むのに15分かかったとして、1時間で4km。

富山駅まで14時間かかる計算。

6時出発なので20時着となります。

最後暗くなってしまいますが、ここは2年前にR8ステージに挑戦した時に一度通ったルート。

歩道が広く、道も平らで全コース中最も安全で進みやすい道。

しかも最後は山の中とかではなく富山駅なので、暗くなっても安心です。

 

本当にこの脚でたどり着けるのかわかりませんが、

一応行ける距離ではあるということで、富山駅を目指して進みます。

 

 

13日目の12km地点:8時58分

黒部川からみた北アルプス

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約3時間で12km。

 

しかし遠い。

1時間で4kmしか進めないので、一向に進みません。

一番困るのがトイレ。

主にコンビニでお借りするのですが、

そのコンビニまでがとても遠いのです。

このあたりはまだある方なので大丈夫ですが、

それでもひとつ先のコンビニが遥か彼方に感じます。

 

 

13日目の17km地点:10時11分

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2年前に「R8ステージ 舞鶴⇒新潟521km」に挑戦したときに、

風景で一番印象に残っていたのが、ここ富山で見た山。

物凄い迫力。そしてその美しさ。

ぜひもう一度見たいと思っていたのですが、

最高の天気の中で見ることができました。

 

 

13日目の20km地点:10時57分
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ここ魚津市蜃気楼で有名。

海の向こうにうっすら山が見えるのですが、

これが蜃気楼なのか、実際の富山湾対岸の能登半島なのか正解が分からず。

 

 

13日目の25km地点:12時00分

魚津駅前のスカイホテル魚津アネックスに戻ってきました。

ここで預けていた荷物を受け取り、再出発です。

お世話になりました。ありがとうございました。

 

国道8号沿いに戻ります。

ここからは富山駅手前まで道なりにひたすら真っすぐです。

本日は快晴。

日差しが強く、結構暑く感じます。

そんな中を黙々と進みます。

 

 

13日目の39km地点:15時30分

上市川を渡り、滑川市から富山市に入ります。

 

ここまで予定通り来ているものの、余裕は全くありません。

左脚が痛まないように、一歩一歩気を付けながら進みます。

 

しかしながら単調な一本道で広く安全な歩道をゆっくり進んでいると、

嫌でも頭には色々な感情が浮かんできます。

 

 

早歩きさえもできない脚の状態。

 

自分が思い描いていたのとは全く違う今の状況。

 

ゴールはもうできない。

 

何のために進むのか。

どこまで進むのか。

 

 

頭をよぎったのは自分にとって憧れの存在である

「オリンピック選手」のこと。

 

子供の頃からその舞台を目指し努力してきて、周囲にも期待され、

やっと掴んだおそらく人生で一度限りの大舞台。

 

しかしそこで望んだ通りの結果を残せるのはほんの一握りの選手だけ。

メダルを獲得した選手が注目を集め、華やかに祝福される一方、

納得のいく結果を残せなかった選手は失意のまま地元に帰るわけです。

 

その選手は一体何を考え、そしてその先、何を目指すのか。

 

 

そんなことが頭に浮かんできます。

 

そして自分の思った通りにはならなかったこの大会。

ゆっくりとしか進めない今の状況。

自分が情けなく感じられ、またしても涙がこぼれてきます。

 

 

 

そんな中、不意に電話が鳴ります。

電話の相手を見て、

あぁ、やっぱりかかってきたか、と。

本来ならこちらから真っ先に連絡しなければいけなかったのですが、

まだ気持ちがまとまってなくて連絡できていなかった方からの電話です。

 

『もしもし。』

と私が電話に出ると、周囲の音から察知したのか、

「・・・やっぱり進んでいるんですね。」

と電話の向こうの方。

 

電話の相手とは、今回私がこの大会に挑むにあたってとてもお世話になっている

東京メールサービス株式会社様のHさん。

 

一昨日整形外科に行った後に、肉離れしてしまった旨を伝え、

この先どうするかはもう一日考えますとHさんに報告していた私。

 

そんな私を心配して電話を下さったのでした。

 

「絶対に無理をしないでください。」

とHさん。

今回の私のこの挑戦を、誰よりも理解、期待してくださり

応援してくださっているHさん。

Hさんの心配してくださっている気持ちが、とてもうれしくありがたく感じます。

 

ただ、今はまだ気持ちの整理が付いていないのです。

もう少しだけ先に進みたいのです。

 

Hさんを心配させないよう、

『走っていて脚を痛めたので、歩いて進めば大丈夫です!』

と答えます。

自分でもよくわからない回答ですが、とにかく大丈夫だということを告げ、

絶対に無理はしないという約束をしてHさんに納得してもらい、電話を切ります。

 

 

大会前に、激励会という意味でHさんと一緒にランニングしていた私。

そのHさんから、2日前に肉離れの報告をした後にメールを頂いていました。

勇気ある撤退!
恥ずかしくないです。
無理して悪化させるより、一緒に早く治して、
また一緒に走れる方が、私は嬉しいんです。
葛藤、迷い、悔しさ、あると思いますが、
明るく、10日間の土産話をたくさん聞かせてください。

 

このHさんからの言葉を思い出し、またしても涙です。

 

 

 

13日目の47km地点:17時30分

「金泉寺」交差点に到着。

ここから8号線を離れ、富山駅の南側に向かって進みます。

 

富山駅まで行けることが確実になったので、

ここで本日の宿泊先を予約します。

実は昨日、この先の予約済の宿泊先を全てキャンセルしていたのでした。

もう当初の予定通りには進めないので仕方ありません。

 

 

13日目の54km地点:18時34分

「CP15.市街・城址公園前交差点 (666.2km)」(富山県富山市)に到着。

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ようやく2日前に電車で来ていたCP15に到着。

CP14から57.3km。この距離を進むのに3日と4時間30分かかりました。

 

 

13日目の56km地点:19時02分

コンビニで晩御飯を購入し、

本日の宿泊先、HOWE HOTEL TOYAMA に到着。

スタッフが少人数の、ちょっと変わったホテルでした。

 

ご飯を食べながらブログを更新。

ichiashi.hatenablog.com

 

明日はどこまで進むか考えながら、この日は終了です。

 

 

【本日の走行ルート(実績)】

富山県朝日町~入善町~黒部市~魚津市~滑川市~上市町~富山市(56.10km)

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【走行記録(ガーミンコネクト)】

「13日目(2021年5月6日)泊~富山」

 天候  :快晴

 気温  :最高34℃、最低22℃ (腕時計で計測)

 出発時刻:06時06分

 到着時刻:19時02分

 走行距離:56.10km

 走行時間:12時間56分36秒

 ペース :キロ13分51秒

 累積高度:333m 

 ガーミンコネクト 走行データ:

https://connect.garmin.com/modern/activity/6731395190

  緑:高度、グレー:気温

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【コース紹介(Relive動画)】

www.youtube.com

 

【攻略ポイント・反省点など】 

道中記でも書きましたが、この泊駅から富山駅まで

(さらにはこの先の高岡駅、石動駅まで)は、

全コース1550km中で最高のボーナスステージです!

コースはフラットで、広い歩道も完備。コンビニもたくさんあります。

私は2年前にここを通っていてそれを知っていたため、

脚を怪我しながらも先に進む決意ができました。

 

この区間を体力の回復に充てるなり、タイム短縮に使うなり、

本州縦断するうえでは有効活用したいところです。

 

 

【各選手のチェックポイント到達状況】

※13日目(2021年5月6日 23時59分時点)

「CP32.江津駅前」1335.6km(島根県江津市)

1.No.11 林原選手  19時36分

「CP30.市街・西津田交差点」1231.3km(島根県松江市)

2.No.2   倉井選手  18時54分

「CP28.鳥取砂丘会館前」1105.3km(鳥取県鳥取市)

3.No.7   竹内選手  14時39分

4.No.15 濱田選手  15時20分

「CP27.蒲生トンネル入口」1084.1km(兵庫・鳥取県境)

5.No.9   奏選手      16時52分

「CP25.京都府・兵庫県境」1015.5km

6.No.3   小島選手   20時16分

7.No.5   高品選手   21時55分

「CP23.西舞鶴駅前」967.3km(京都府舞鶴市)

8.No.6   武井選手   17時56分

9.No.13 松本選手   20時55分

「CP20.西野神交差点・県道225号線分岐点」873.9km(福井県敦賀市)

10.No.10 野田選手  17時36分

「CP18.牛ノ谷峠」785.1km(石川・福井県境)

11.No.8   中畑選手  17時50分

「CP15.市街・城址公園前交差点 」666.2km(富山県富山市)

12.No.1   いちあし選手  18時34分

「CP14.境橋」608.9km(新潟・富山県境)

13.No.12 原選手      14時09分(5月3日)※途中棄権

「CP5.市街・山王十字路交差点」179.7km(秋田県秋田市)

14.No.14 吉澤選手  21時21分(4月25日)※途中棄権

 

先頭のNo.11 林原選手、変わらず100kmペースで進み続けています。

3位争いはNo.9 奏選手が少し遅れる形。

以下、順位は変わらず。

No.8 中畑選手とNo.1 いちあし選手の差は120kmに。

 

 

選手紹介はこちら↓

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今回の私の挑戦を応援して頂いております東京メールサービス様。

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【次回予告】

2日ぶりにようやく進んだ昨日。
今日は一体どこまで進むのか。
何を目的に。
何を目指して。

 

次回 本州縦断フットレースSPECIAL 14日目

『自分が今できること。』

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