一年後の明日、青森から下関まで走ります!!

東京オリンピックマラソン代表の補欠順位と松田瑞生選手☆20210319

 

私が最近気になったスポーツニュース。2回目の今回は

「東京オリンピックマラソン代表の補欠順位について」

を取り上げます。

 

とその前に、まずは先日開催されました

名古屋ウィメンズマラソン2021

優勝は松田瑞生選手。

f:id:ichiashi:20210318040754j:plain

(写真はダイハツ公式サイトより転載)

www.daihatsu-trackandfield.jp

 

レース途中から独走しての圧勝。

にもかかわらずレース直後には「ふがいない走り」「去年の自分を超えられなかった」と悔し涙を見せた松田選手。

1年前のこの名古屋で、一山選手に自分の記録を上回られオリンピック代表を逃してしまった悔しさ。

その悔しさを、この大会で「去年の自分を超える」ことで晴らそうとしたものの、結果わずかに及ばす。

この大会に並々ならぬ気持ちで挑んでいたからこその今回の悔し涙でした。

news.yahoo.co.jp

 

翌日には笑顔で会見。

祝福メールに「何か伝えられるものがあったんだと思って、うれしかった」とのこと。

そりゃあもう、伝わりますとも。

あれだけの走りとインタビューで語られた言葉。

私の心にもしっかりと響きました。

news.yahoo.co.jp

 

 

ではここから本題に。

この名古屋での松田選手の快走を受けて、

瀬古プロジェクトリーダーが

「(五輪代表補欠について)順番はまだ。最終エントリーまでは様子を見たい。」

と発言したとのこと。

 

東京オリンピック女子マラソン代表は

前田穂南、鈴木亜由子、一山麻緒の3選手。

そして補欠として

小原怜、松田瑞生の両選手が選出されています。

 

補欠順位は1番手が小原怜。2番手が松田瑞生。

これは2019年9月のMGCの結果を受けてのもの。

そして代表選手に何かあった場合には補欠1番手を優先。

1番手よりも2番手の方が状態が良ければ2番手に、

ということのようです。

 

これはまた揉めそうだな、というのが私の正直な感想です。

「状態の良い、調子の良い方を選ぶ」というのは確かに

「チームジャパンとして結果を残す」という意味で正しい選択だと思います。

柔軟性があって臨機応変な対応ができていて素晴らしいと評価できます。

 

しかし選手の立場、心情としては中々納得できないところもあると思います。

特に小原選手。

今回の名古屋ではいい結果が残せませんでしたが、元々大会前の時点であまり万全の状態ではなかったとのこと。

大会前に「この大会の結果で補欠順位を決定する」と明言されていれば、その大会までの調整も含めての結果として受け入れられると思うのですが、今回については後出しされたような気持ちではないでしょうか。

 

また松田選手についても、これだけの走りをした5か月後にもう一度マラソンを走るというのは、体にだいぶ負担がかかるのではないかと心配になってしまいます。

それともう一つ、1万メートルでのオリンピック代表挑戦との兼ね合い。

1万メートルの代表は今後の選考会で決定されますが、マラソンの補欠であっても1万メートルに挑戦することはできます。

しかしながら松田選手は1万メートル代表よりもマラソンの補欠を優先するとのこと。

 

 各選手いろいろ難しい判断が迫られるところがあると思いますが、できるだけ選手が納得できる形で最後はまとまってほしいと思います。

news.yahoo.co.jp

 

news.yahoo.co.jp

 

 

次回は積水化学の佐藤早也伽選手について取り上げる予定です。

お楽しみに。

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2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(後編)★20130601

 

前編、中編はこちらから。

ichiashi.hatenablog.com

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45キロ地点のレストステーションを後にした私。

 

途中棄権の誘惑を振り切りゴールを目指すものの、想定ペースより遅れ、しかも体はすでに疲労でいっぱい。

制限時間に間に合わせるためには走らなければならないのだが、走ることができず、早歩きで前に進む。

 

ゴールまでまだ残り半分もある中、かなり厳しい状況。

しかし、そんな私にはひとつの心の拠り所があった。

 

それはこの大会に向けて行ってきたこれまでの練習。

特に4月の60キロ走と5月の70キロ走だ。

 

4月の60キロ走では、目標の1キロ7分ペースできっちり60キロを走り通すことができた。

これは100キロ完走に向けてとても自信になった。

 

そして5月の70キロ走。

実はこっちは失敗に終わっていた。

40キロで疲労で走れなくなったのだ。

そのためその日はそこで練習を辞めようかと思ったのだが、練習後特に他に予定もなかったため、とりあえずそのまま歩き続けてみることに。

するとどうだろう。

20キロばかり歩いたところで体力が回復してきたのを感じ、そこから残り10キロはなんとしっかりと走ることができたのである。

結果、当初の想定ペースからそこまで遅くならずに70キロを走り終えることできた。

これは本当に驚きだった。

途中で歩いてしまったらもうおしまいだとばかり思っていたが、そんなことはなく、歩き続けていればまた走れるようになるのを身をもって経験できた。

70キロ走としては失敗だったが、100キロのための練習としては成功だったのだ。

 

このときの経験から、きっと今回も、

『今はきつくてもまた絶対に走れるようになる。』

そう信じて前に向かい歩き続ける。

 

 

55キロ地点通過。

 

65キロ地点通過。

 

『おかしい。』

20キロ歩いたのに、あの時のようには体力が回復してこない。

疲労の度合いが大きいのであろうか。

しかしこのまま歩き続けていたら制限時間に間に合わなくなる。

 

『もう走るしかない。』

幸いなことに日も陰り、走るには絶好のコンディション。

時刻は17時。

残り35キロ、残り時間は5時間だ。

覚悟を決め走り出す。

 

 

80キロ地点通過。

時刻は19時。

辺りはすっかり暗くなる。

ただコース上の所々には投光器の光が。

その光を目指して懸命に進む。

 

何回も何回も時計を見て、残り時間を確認する。

時間は刻一刻と過ぎていくのに、残りの距離は一向に減らない。

途中何度も歩くものの、またすぐに走り出す。

進むしかないのだ。

 

 

ふと遠くに明かりが見える。

『提灯!? ゴール地点だ!』

スタート時にはわからなかったが、ゴール直前のコース脇には提灯が並び、明かりが灯されている。

ついに12時間前にスタートした場所、ゴール地点に戻って来られた。

思わず涙が込み上げてくる。

 

しかしまだだ。実はここは90キロ地点。

このゴールを横目に見ながら、5キロ先の折り返し地点まで行き、再度戻ってきてようやくゴールとなるのだ。

 

あと10キロ。

今のペースでは制限時間ぎりぎり。

でもこれ以上速くは進めない。

ゆっくりながらも必死で進む。

 

 

5キロ先の折り返し地点が全然やってこない。

普段の練習では5キロなんてあっという間なのに、この日ばかりはものすごく遠い。

 

ようやく折り返し地点に到着。

残り5キロ。残り時間53分30秒。

早歩きでも間に合うところまできたが、もし最後にトイレに行きたくなったとしたら間に合わない。

まだ油断はできない。

必死で進む。

 

 

残り2キロ。残り時間29分。

『やった。もう大丈夫だ。』

ここでようやくゴールを確信。

 

ゴールの提灯が近付いてくる。

本当にきれい。

 

そして21時51分。

ゴールに到着。

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『よかった、間に合った・・・。』 

 

制限時間の9分前になんとか無事にゴール。

 

そして欲しくてたまらなかった100キロウルトラマラソンの完走メダルをかけてもらう。

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やった!とかうれしい!というよりも、ゴールできた安心感で胸はいっぱい。

 

けれども完走賞のオリオンビールを受け取ると、迷わずその場で飲み出してしまう私。

それを見ていた隣の人が「死んじゃう~。」と一言。

やっぱりうれしかったんでしょう、私。

 

 

そのまま最高の気分で帰宅。

ものすごく疲れているのにもかかわらず、頭は興奮状態。

翌朝すっかり明るくなるまで全く眠くなりませんでした。

土曜日開催の日曜休みでよかったです。

 

こうして私の初めての100キロウルトラマラソン挑戦は幕を閉じました。

 

 

記録:13時間50分26秒(ネットタイム)

 

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東京江戸川ウルトラマラソンについてはこちら↓

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名古屋ウィメンズマラソン2021の感想。松田選手の涙の理由とは?☆20210315

 

昨日3月14日、

名古屋ウィメンズマラソン2021

が開催されました。

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womens-marathon.nagoya

 

 

優勝は

松田瑞生選手。

ホント、強かった~。

そしてこの大会、本っ当におもしろかった!!

 

レース展開が意外だったし、ゴール後の松田選手の涙のインタビューで明かされたこの大会への思い。

なるほど、そういうことだったのか!

とそこで私は初めて、今回のレース展開と結果を生み出した最大の理由に気付かされることとなります。

 

というわけで今回は、レース展開と松田選手のゴール後のインタビューをもとに、

私なりにこのレースを分析、解釈してみたのでそれをお伝えします。

 

まず、今大会の最大のポイントは強風

 

スタート前からすでに風が吹き荒れ、レース中ずっと強風予報。

これでは当然記録は狙えません。

目標を優勝のみに切り替え、序盤のペースは予定より遅くししばらく様子見。最後勝負どころでスパート。

私ならこんなレースプランを考えます。

 

しかしそれを打ち破ったのが松田選手。

スタート直後からペースメーカーに横並びで走り、ペースを上げるようプレッシャーをかけます。しかも隣はダイハツのチームメイトで後輩の上田選手。

先輩の意図を察した上田選手はペースを上げ、強風の中レースは序盤から想定より速いペースで進みます。

 

結果第一集団は4人。ほどなくして松田選手と佐藤選手の2人だけに。

それもそのはず。持ちタイムは松田選手が1人だけ2時間21分台と抜けています。

得意のスピード勝負に持ち込みライバルを一気にふるい落とすと、中盤で佐藤選手も振り切り独走態勢へ。

そしてそのままゴール。松田選手圧勝!

勝負を決めたポイントは、

強風の中あえてスピード勝負に持ち込んだ松田選手の巧さ、か・・・。

 

と最初は思ったのですが、ゴール後の松田選手の泣いている様子がどうもおかしい。

優勝したうれし泣き、ではなくどこか切ない感じ。

すると直後のインタビューで松田選手はなんとこう話したのです。

 

「今日は自分を超えられず、ふがいない走りに終わってしまい、本当に申し訳ございませんでした。」

 

今回のタイムは2時間21分51秒。

ゴール後の涙は自己ベスト2時間21分47秒を超えられなかった悔し涙でした。

 

そこで私は松田選手のこの大会への思いに気付かされました。

松田選手は最初から自己ベスト更新だけを狙っていたんだなと。

 

ペースメーカーに横並びで走ったのも、スピード勝負に持ち込みたかったわけではなく、自己ベスト更新を狙うにはもっとペースを上げる必要があったから。

吹き荒れる強風も他の選手も関係なく、ただただ自己ベスト更新だけを狙って走っていたんだなと。

 

そしてそれは、一年前にあと一歩で届かなかった東京オリンピック代表の座。

その悔しさを、去年の自分を今日超えることで晴らそうとしていたのではないか。

だからこそのレース後のあの悔し涙だったんだろう。

 

私はそう感じました。

今日参加した選手の中、ただ1人別のところを目指し、強風の中あと一歩まで迫った松田選手。

松田選手は強かったです。

 

www.rikujyokyogi.co.jp


 

 

そして私が優勝予想していました佐藤早也伽選手。

結果は2時間24分32秒の2位。

自己ベスト更新ならず。

 

ですが、よくやったと思います。

タイムは今日は仕方がないです。

それよりも、去年そして今年と、2回続けて好タイムでマラソンを走れたことが何よりの収穫だと思います。

簡単そうに見えて、実際にできる選手は少ないものです。

これからもっと経験を積めば、さらに伸びることでしょう。

今後がもっともっと楽しみになりました。

 

 

最後に、今回ペースメーカーを務めた6選手の皆さんも、

予想外のハイペースの中で走ることができていい経験になったことと思います。

来年は選手として出場し、いい成績を修められるといいですね。

 

ペースメーカーは今後も国内選手でいいのではないでしょうか。

選手の経験になるし、所属企業の宣伝にもなりますから。

今日のレース序盤、ペースメーカーが3人並んで走っている姿は格好良かったです。

 

 

大会に参加された皆様、どうもお疲れ様でした。

ゆっくり休んでください。

 

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名古屋ウィメンズマラソン2021の優勝予想と見どころ紹介☆20210313

 

いよいよ明日3月14日に開催!

名古屋ウィメンズマラソン2021

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womens-marathon.nagoya

 

当記事では今大会の見どころ、注目選手をご紹介!

そして私の優勝予想もお伝えします。

 

まずは注目されておりました、

東京オリンピック代表の鈴木亜由子選手。

残念ながら故障のため欠場となりました。

news.yahoo.co.jp

これは仕方がありません。

オリンピック本番まであとたったの5か月ですからね。

しっかりと調整して万全の状態でオリンピックに臨んでほしいです。

 

 

鈴木選手の欠場は残念ですが、

今大会の見どころはまだまだたっぷり!

今後の活躍が期待されるランナーが多数出場します。

 

まずは

松田瑞生選手(ダイハツ)。

去年1月の大阪国際で自己ベスト更新の素晴らしい走り。

オリンピック代表の座をつかみかけたものの、3月の名古屋で一山選手に奪われてしまいました。

その悔しさを胸に、走り続ける松田選手。

今大会での走りに注目です。

news.yahoo.co.jp

 

そして

小原怜選手(天満屋)。

MGCでは鈴木亜由子選手にわずか4秒届かず、東京オリンピック代表ならず。

さらに前大会のリオオリンピック代表はなんと1秒差で敗れ、代表を逃しています。

意外なことに、マラソンでの優勝はまだない小原選手。

今大会で初優勝を目指します。

news.yahoo.co.jp

 

ともに東京オリンピック代表補欠の松田選手と小原選手。

両選手の悔しさをバネにした意地の走りに注目です!

 

 

そしてこの両選手に挑むのが

佐藤早也伽選手(積水化学)。

去年のこの大会が初マラソンで、2時間23分27秒の好タイムで5位。

去年12月には1万メートルで自己ベスト更新。

現在伸び盛りの佐藤選手。

今大会でもさらなる成長を見せられるか。

news.yahoo.co.jp

 

 

優勝争いはやはりこの3選手が中心になるでしょうか。

そして気になる優勝者。

私の予想はズバリ、

佐藤早也伽選手

です!

 

宮城県大崎市出身で東洋大学卒。現在は積水化学に所属。

2019年には全日本実業団ハーフマラソンを優勝するなど急成長。

去年の初マラソンを経て、今大会では優勝もいけるのではないかと期待しております!

news.yahoo.co.jp

 

 

 

さらに注目選手はまだまだ。

現在プロランナーとして活躍している岩出玲亜選手。

10代での初マラソンで注目を集め、MGCにも出場した実力者です。

news.yahoo.co.jp

 

リオオリンピック代表の伊藤舞選手。

大けがを乗り越えたベテランランナーの走りにも注目!

news.yahoo.co.jp

 

 

他にも有名選手、そして実力ある市民ランナーが続々出場します!

MGCにも出場したスターツ上杉真穂選手。

学駅伝でも活躍したダイハツ大森菜月選手。

などなど。

エントリーリスト

はこちらから↓

www.jaaf.or.jp

https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1517-4.pdf

 

 

そして明日はエリートの部だけではなく一般の部も開催されます。

大会の開催がどうなるのかはっきりしない時期も長かったですが、それらを乗り越え迎える明日の大会。

この日のために積み上げてきた練習、これまでの毎日の日々を、明日の大会に全部ぶつけてほしいと思います。

きっと良い結果が出る。そう信じています。

 

www.youtube.com

 

名古屋ウィメンズマラソン2021

2021年3月14日(日) 9:10 スタート!!

 

2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(中編)★20130601

 

前編はこちら↓

ichiashi.hatenablog.com

 

いよいよスタートした

「2013年 第1回 柴又100K」

tokyo100k.jp

 

「コース」

江戸川河川敷の柴又公園をスタートし、江戸川沿いに北上。

埼玉県を通り過ぎ茨城県五霞町まで。そこで折り返しスタート地点まで戻ってくるコース。

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今回の私の目標は、制限時間となる14時間ぎりぎりでのゴール。

フルマラソンまだわずか2回完走と経験も浅く、実力も自己ベスト4時間8分とまだまだ。

そんな私の100kmウルトラマラソン初挑戦。

 

想定ペースは以下の通り。

・45キロまで1キロ7分ペース。5時間15分。

 (これに、給水やトイレで10分プラスして5時間25分。)

 (さらに45キロ地点のエイドで5分休憩。5時間30分。)

・60キロまで1キロ7分ペース。7時間15分。

・70キロまで1キロ8分ペース。8時間35分。

・80キロまで1キロ9分ペース。10時間5分。

ここまで来れば、残り20キロを1キロ10分ペースで進んでも13時間25分。

途中、給水やトイレ等で30分時間を使うことができる。

 

ポイントは60キロまでを1キロ7分ペースで行くこと。

そうすれば後半だいぶ余裕ができる。

そしてそれは、事前の60キロ走の練習で実際にクリアできていたペースだ。

 

『大丈夫、行ける。』

そう思い、走る私。

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最初の5キロが33分。次も33分。

想定の5キロ35分より少し速い。

どうしようか迷ったが、この後暑くなることが予想されたので、今のうちに距離を稼ぐのはアリかと思い、このまま行くことに。

 

1キロ6分35秒ぐらいのペースで進み、25キロ地点を通過。

『何かおかしい。』

この辺りから異変を感じ始める。体が重い。疲労だ。

まだ30キロもいっていないのに。

『暑さだ。』

梅雨入り前の東京。

雲一つない快晴。

自分が感じている以上に暑いんだろう。

そしてたまらず30キロ手前で早くも歩き出してしまう。

 

『マズい。』

歩きながら頭の中はパニック。

まさか30キロも行かないうちに歩くことになってしまうとは。

想定ペースからどんどん遅れていく。

しかし今ここで走ったら、とても最後まで体がもつとは思えない。

仕方なく、歩きと走りを混ぜながら進んで行く。

 

『とにかくまずは45キロまで。』

そう思い、懸命に進む。

45キロ地点には今大会最大のレストステーションが用意されている。

そこでレースプランを立て直す算段だ。

歩きながら、頭の中でレストステーションでのシミュレーションをする。

予定よりも遅れているので、のんびりしている暇はない。

手早く給水、給食を済ませ、コースに復帰しなくては。

幸い、他のランナーもおそらく制限時間を気にしているだろうから、その雰囲気に合わせ、とにかく早く。

そんなことを繰り返し考える。

 

 

そして辿り着いた45キロ地点の五霞町レストステーション。

そこでの光景に、私は目を疑った。

 

 

 

みな、の~~んびり、しているのである。

 

ある人は仰向けに寝っ転がり、

またある人は仲間どおし座り込んで、楽しく飲んで食べてといった具合。

まるでここがゴール地点かのような、穏やかな雰囲気。

時が止まったかのよう。

 

思わずあっけにとられ、立ちつくす私。

 

素早く立ち去るつもりが、ミニトマト、オレンジを手に取ると、その場の空気に飲まれ、とうとう空いている場所に座り込んでしまう。

『どうしてみんなこんなにのんびりしているんだろう?』

頭の中はますますパニック。

ここから走って巻き返すのであろうか。

 

時間を確認する。

「5時間41分。」

すでに予定を11分オーバー。

そのうえ、疲労もかなりのもの。

ゴールへの気持ちがどんどんしぼんでいく。

 

ふと、このレストステーション脇に停められている観光バスが目に入る。

『なんでここに観光バスが?』

そう思った瞬間、はっと気付く。

『回収バスだ!』

ここ45キロ地点は関門になっており、制限時刻を過ぎるとリタイアとなる。そのリタイア者を乗せるバスなのだ。

 

 

バスに乗った場合のことが頭に浮かんでくる・・・。

 

この暑い中、冷房の効いたバス。

あれに乗れば、最初にいたスタート地点まで勝手に連れて行ってくれる。

もう走る必要なんてない。

走る必要なんてないから、あとは今ここで飲み放題、食べ放題だ。

そしてバスの出発時間までのんびり寝っ転がっていられる。

辺りはのどかな景色。ピクニック気分。ちょっとしたいいバス旅行だ。

 

いいんだ。だってもう45キロも走ったし。

フルマラソン以上だよ?

充分すごい経験ができたじゃないか。

残りはまだ55キロもある。半分以上だ。

今からじゃもう無理だ。

ここまでよくやったよ・・・。

 

 

そんなことがどんどん頭に浮かんでくる。

刻々と過ぎていく時間。

『どうする?』

自分に問いかける。

 

 

ゆっくり立ち上がると、コースに向かって歩き出す私。

『このままずっとここにいたい。』

そんな気持ちで心はいっぱい。それでも前に進む足。

後ろ髪を引かれる思いだったが、

『行けるところまで行こう。』

意を決しコースに戻る。

 

と、その時、

「がんばって~!!」

と声援が。

現地の人からの応援だ。

今まさにコースに戻り進み始めようとした私に、この上ない、いいタイミングでの応援だ。ありがたい。心に響く、届く応援とはこのことか。

『やはりなんとしてでもゴールまで行かなくては。』

 

ゴールに向かって進み始める。

 

残りは55キロ。

 

 

「2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(後編)」に続く。

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2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(前編)★20130601

 

『自分もマラソンを走ってみたい。』

そう思い、走り始めた私。

 

1年3か月後。

気が付くと

「柴又100K」

なる大会のスタートラインに私は立っていた。

100Kとは100キロのこと。そう、

ウルトラマラソン

と言われる100キロのマラソン大会だ。

 

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tokyo100k.jp

 

ふつうのマラソンを走るのでさえ大変なのに、

なぜわざわざ100キロも走ろうとしているのか?

 

きっかけは、

初マラソン完走後、次に出場する大会を探していた際に見つけた

「えちご・くびき野100kmマラソン」。

ichiashi.hatenablog.com

 

出場ランナーのほぼ全ての人から絶賛されているこの大会のことを知り、衝撃を受けた私。

『自分もぜひ出てみたい!』と思うものの、次回開催は2年後。

しかし2年も待てないと思い、他の大会を探し見つけたのがこの「柴又100K」だ。

 

 

大会出場の経緯は以上のとおりなのだが、

ではなぜ「100キロ」も走るのか?

 

その理由は人それぞれであろうが、

私の場合はこうだ。

 

ふつうのフルマラソンは「42.195キロ」。

この「42.195キロ」という距離を聞いたときに、おそらくだが、世の中のすべての人がこう思ったのではないか。

 

『.195キロって何?』

『なんかハンパじゃね?』

『別に42キロでよくない?』

 

そして私はさらにこう思った。

『42キロでもハンパだし、40キロは?』

『だったら50キロでいいんじゃない?』

『50・・・。う~ん、だったらいっそのこと「100」がキリがよくていいよね!』

 

そう、「100」は憧れの数字なのだ。

100点満点。

100%。

子供の頃から刷り込まれた、完璧な数字。

それが「100」。

 

「42.195キロ」のフルマラソンを完走した私の次の目標は、

そのフルマラソンをより速く走ること。

そして「42.195キロ」を超えて、より遠くまで走ること。

この2つ。

そしてその遠くまでの、具体的な目標が「100キロ」なのだ。

 

『100キロを自分のこの脚で走ってみたい。』

 そう強く思ったのである。

 

 

しかし、ただ「走りたい」という気持ちだけで走れるほど、100キロは甘くはないであろう。

制限時間は14時間。

半分の50キロを7時間ペース。

東京マラソンの制限時間が7時間なことを考えると、なかなかに完走のハードルが高いことがわかる。

フルマラソンのぎりぎり完走ペースよりも速いペースで100キロを走らなければならないのだ。

歩いていては間に合わない。

しっかり走らなければ。

 

ウルトラマラソン完走には何が必要か。

ネットで調べたところ、わかったのは主に次の2点。

フルマラソンのベストタイムが4時間程度。

大会直前3か月で、1か月200キロ。合計600キロ程度の走り込み。

どうやらこのあたりが完走の目安、条件となるらしい。

 

 

私の自己ベストは3か月前の2013板橋Cityで出した「4時間8分(ネットタイム)」。 

わずかに届いていないが、ゴール直前に突如発生した「絶対に負けられない戦い」がなければ、おそらく4時間にあと一歩のところまで迫っていたのではないか。

とすれば完走の目はある。あとは練習あるのみ。

 

そう思い、長い距離を走る練習にここまで意欲的に取り組んできた。

4月には60キロ走。5月には70キロ走を敢行。

まずまずの感触を得ていた。

『絶対にゴールする。』

改めて心に堅く誓う。

 

 

辺りを見渡す。

ただならぬオーラを放つランナーばかりだ。

『今ここにいるランナー、みんなこれから100キロ走るんだよな。』 

そう思うと不思議な気持ちになる。

自分はまだフルマラソンを2回走っただけ。

完全に場違いだ。

でもそんな私ではあるが、それでもどうしても100キロを走ってみたいのだ。

やるしかない。

 

空を見上げると、あたり一面、雲一つない快晴。

どうやら今日は暑くなりそうだ。

 

そして午前8時。

スタートを告げるピストルが鳴る。

 

2013「柴又100K」。

いよいよスタートだ。

 

 

「2013「柴又100K」ウルトラマラソン初挑戦!(中編)」に続く。

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気になるスポーツニュースその1「原晋監督、ヴェイパーフライ2、川内優輝」☆20210306

さあ今回より始まりました新コーナー!

「気になるスポーツニュース」

私が最近気になったスポーツニュースを皆様にご紹介しようかと思います。

第一回目となる今回は一気に3つまとめてお届けします。

 

ではまず1つ目。

「原晋監督がクラブチーム創設。ニューイヤー駅伝出場を目指す!」

青学大の原晋監督が、市民ランナーが所属するランニングチーム

「絆ランニング倶楽部(RC)」を創設。

実業団チームナンバーワンを決める大会「ニューイヤー駅伝」に挑戦されるそうです。

news.yahoo.co.jp

記事中に、

実業団連合は20年度からクラブチーム登録の新制度を設けた。従来の企業チームだけではなく、クラブチームも実業団駅伝に参加できるようになった。

とあります。

これまでは企業チームに所属していなければニューイヤー駅伝に出場できなかったのが、いわゆる一般企業で働く市民ランナーにも出場のチャンスができ、原晋監督が早速手を挙げた、ということのようです。

 

これにより、実力あるランナーが駅伝出場をあきらめることなく、所属チームや勤務先をより自由に選ぶことができるようになったと言えると思います。

私はこれはとてもいいことだと思います。

 

原晋監督は、

 「今、強い市民ランナーがたくさんいます。彼らにニューイヤー駅伝出場のチャンスを提供したい。また、実業団ランナーのセカンドキャリアにも貢献したい。まだ、現役を続けたいのに実業団チームから戦力外通告を受けた選手は、その企業で一般社員として働きながら自分が納得するまでクラブチームで走ってほしい。実力のある選手で絆RCを創設し、東日本実業団駅伝出場を目指す。近い将来、東日本実業団駅伝を突破してニューイヤー駅伝に出たいですね」

と仰っています。

これまでにも箱根駅伝の全国大会化を提唱。

『ライバルは野球界であり、サッカー界。』と陸上界のために各メディアにも積極的に出演する原監督。

今後も目が離せませんね。

news.yahoo.co.jp

 

 

次に2つ目の気になるニュース。

「ナイキが『ヴェイパーフライネクスト% 2』の発売を発表!」

ワイドナショー等でも取り上げられ、ランナー以外にも多くの人に知られることとなったあのナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」。

なんとそのシューズがシリーズ化され、第2弾が発売されることに。

その名も『ヴェイパーフライネクスト% 2』。

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(写真はナイキ公式サイトより)

www.nike.com

 

アッパーの素材を変更し、前足部を補強。

それ以外はどうやら大きな変更点はない模様。

そしてうれしいのがそのお値段。

「26,950円」(税込み)

従来モデルの「30,250円」より3,300円お安くなりました。

最新モデルのアルファフライ「33,000円」と比べると6,050円、安いことに。

もちろん、まだまだ高価なことには変わりませんが、それでも助かります。

 

それにしても、ヴェイパーフライからアルファフライへと進化したものだとばかり思っていたのですが、どうやらこのヴェイパーフライ2の発売により、今後はヴェイパーフライとアルファフライに進化が枝分かれするようです。

現在、トップ選手でも好みによりその使用が分かれているこの両シューズ。

今後の行方に注目です。

 

ichiashi.hatenablog.com

 

 

では今回最後の3つ目の気になるニュース。

川内優輝選手、サブ20最多でギネス認定」

news.yahoo.co.jp

 

「サブ20」とは、フルマラソンを2時間20分以内で走ること。

川内選手はそれが最多の100回を記録したということで、ギネス世界記録に認定されました。

日本で一番速いわけでも、日本で一番強いわけでもないですが、小さい時からコツコツと走り続けてきたことがこの記録に結びついた

と川内選手。

 

川内選手のすごいところはその安定感だと私は思います。

一度いい記録を出せてもそれ以降うまくいかない選手も多い中

(一度出せるだけでもちろん既に物凄いことなのですが)、

毎回コンスタントに2時間10分台を記録し続ける川内選手。

日ごろから練習と体調管理に気を付け、真摯にレースと向き合ってきた賜物だと思います。

 

市民ランナーからプロランナーに転向。

これまでの功績からすでに唯一無二のランナーである川内選手。

 

先日には33歳での自己ベスト更新。

news.yahoo.co.jp

21年ユージー世界陸上について「日本代表に向けてやれるだけのことをやりたい」と意欲を見せた。

 

トップ選手としてまだまだ期待です!!

 

 

川内選手、本当におめでとうございます!

 

びわ湖毎日マラソンをテレビ観戦しての感想☆20210301

 

昨日2月28日に開催されました

第76回びわ湖毎日マラソン大会

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www.nhk.or.jp

www.lakebiwa-marathon.com

 

 

なんと出ました日本新記録!!

富士通所属の鈴木健吾選手が日本人史上初の4分台、

2時間4分56秒で初優勝を飾りました。

news.yahoo.co.jp

 

最近はどの大会でも最初から日本記録ペースでレースが進むことが多いのですが、やはり途中でどうしても失速してしまうケースがほとんど。

それだけ日本記録を出すというのは難しいのだと思います。

しかしそんな中、今回の鈴木選手。

序盤からペースメーカーに付いて淡々とレースを進めると、終盤にスパート。

失速するどころか一気にペースを上げます。

それまで日本記録ペースからは少し遅れていたのですが、あれよあれよとタイム差を詰め、結局最後までハイペースのままゴールまで駆け抜けました。

 

私もテレビで観ていて、

『ここからこんなにペース上げるんだ!』

と驚き、と同時に

『このまま最後まで持つのかな?』

とスパート直後は半信半疑。

でも1キロ、また1キロと2分50秒台前半で進んで行くのを観て、

『これは日本記録行けるか?』

と徐々に前のめりに。

最後は

『行け~~!!』

とテレビに食いついての応援でした。

 

鈴木選手の走り。本当にお見事でした。

優勝と日本新記録。初の2時間4分台。

おめでとうございます!

 

 

 

そして2位に入ったのがホンダの土方選手。 

まだ23歳でこの大会が2回目のマラソン

にもかかわらず2時間6分26秒の好タイム!

今後にさらに期待ですね。

www.nikkansports.com

 

 

そしてそしてもうひとつうれしかったのが、

川内優輝選手。

33歳でなんと8年ぶりに自己記録を更新!

news.yahoo.co.jp

 

最後ゴールに全力で飛び込んでくる姿は本当にかっこよかったです!

プロに転向して結果を残すことができて本当に良かったです。

まだまだ、まだまだやれますよ!

 

 

好記録が続出したこの「びわ湖毎日マラソン」。

次回からは大阪マラソンに統合されるとのこと。

なんだかもったいない気がしますね。

また数年後にでも復活してほしいものです。

 

2013板橋Cityマラソン「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」★20130324

 

朝早く。自宅最寄り駅より電車に乗り、都営地下鉄三田線蓮根駅で下車。

会場への道はよくわからなかったが、周囲の人の流れに着いていく。

ほどなく荒川河川敷に到着。

土手があるため、向こう側の大会会場がどうなっているかここからでは見えない。

階段を上がると、そこに広がる景色を見て私は思わず息を飲んだ。

 

人だ。

河川敷いっぱいにたくさんの人がいる。

そう、今日2013年3月24日は板橋Cityマラソンの開催日なのだ。

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人の多さに圧倒されつつも、準備を整えスタート位置に整列する。

そして時間になり、いよいよスタートだ。

すると皆なぜかコース右側に寄っていき、何やらハイタッチをしている。

ワイナイナだ!』

そう、あのオリンピックメダリストで、TBSの赤坂ミニマラソンでもお馴染みのワイナイナさんが今大会のゲストなのだ。

さすがは都内随一のマンモス大会と言われているだけのことはある。

「人生の罰ゲーム」と称される東京喜多マラソンとは大違いだ。

私もニッコリ笑顔のワイナイナさんにハイタッチをしてもらう。

こうして私の2回目となるフルマラソンの挑戦が始まった。

 

コース沿道の桜並木がちょうど満開で本当にきれい。

その桜を見ながら、私はここに至るまでの日々を思い返していた。

 

 

あれは去年11月のこと。

初マラソンの練習で3か月かかったことが今回たった1か月ででき、残りの練習期間があと5か月。

自分は一体どこまで速く走れるようになるのか。

この調子で練習していけばものすごく速く走れるのではないか。

そう思っていた矢先。

 

やってしまった。

故障。怪我である。

右脚が肉離れぽっかったにもかかわらず走ったことにより、着地の際の衝撃の吸収が上手くできなかったようで、右脚の付け根に激痛が。

2、3日で治るかと思いきやなんと丸々3か月間、痛みは続いた。

走るどころか歩くのもままならないぐらい。

力の入れ方を気を付ければなんとか歩けたので仕事は何とかなったが、毎日本当に大変だった。

走れない間、公園などで走っている人を見かける度、うらやましくてしようがなかった。

 

痛みが治まり、やっと走れるようになったのが今年の3月に入ってから。

結局たったの1か月弱しか練習できなかった。

そのため自分が一体今どのぐらいのタイムで走れるのか全くわからない状況。

無事完走できるのかどうか。それさえも危うい。

それでも少しでも早くゴールできるよう、がんばって走る。

 

 

気が付くと、いつの間にか30km地点を通過。

不安だった脚の付け根も大丈夫。

そして思っていたよりはるかにいいペースでここまで来ている。

このまま最後まで走れれば、まさかの4時間切りもいけそう。

そう、市民ランナーの憧れ「サブ4」が見えてきた!

 

 

35km地点を通過。残り7km。

この5kmのラップが、サブ4達成ペースより少し遅い。

4時間を切るためにはここからスパートをしなければならない。

 

しかし、ここに来て新たな問題が発生。

「腹痛」だ。

それもトイレに行きたい方のやつだ。

心当たりはあった。

前日からの食べ過ぎだ。

ラソン大会に臨むにあたっては、エネルギー切れを起こさないよう前日からたくさん食べた方がいいとネットに書いてあった。

それを素直に受け取り、実行したのだったが、考えてみると私は元々小食だ。

もっと自分にあった食事にした方が良かったのだろう。

 

しかし今さら後悔しても遅い。

トイレをどうするか。走りながら悩む。

今トイレに行けば4時間を切るのは不可能だ。

サブ4を達成するチャンスなんて今後もうないかもしれない。

 

残りあと3km。

なんとか最後までこのまま。

そう思い走り続けるが、ペースが少しづつ落ちていく。

時計を見ながら頭の中で必死に計算する。

このままでは4時間を1分ちょっとオーバーしそうだ。

全てをかなぐり捨ててラストスパートすれば、もしかしたら・・・。

 

と、ここでお腹の痛みが強くなる。

このまま走り続けてゴールした場合のことを想像する・・・。

『マズい。』

ゴール付近はおそらく走り終わった人と応援の人たちとでごった返していることだろう。

そんな中、もしも私がゴールと同時にあっちもゴールしてしまったら・・・。

伝統ある板橋Cityマラソンに、その名の通り「汚点を残す」ことになってしまう。

それだけは避けなければ。

 

 

残りあと1km。

私は歩き始めた。

サブ4達成は大切だが、人としての尊厳を守ることの方がもっと大切だ。

 

周りのランナーがサブ4目指して渾身のスパートをする中、私は歩いていた。

しかし私はゴールをあきらめたわけではない。

必死だ。

お腹に響かないよう、走らずに必死の早歩きだ。

早くゴールしなければ。

 

 

そしてマラソンゲートに到着し、ついにゴール・・・

 

ではない。

ここは今の私にとってはゴールではない。ただの通過点だ。

その先の、あの青いボックスが本当のゴールなのだ。

ようやくここで走り出す。

よし、もう少しだ。

 

と安心したその時、後ろから一人のランナーが私を追い越していく。

どうやら彼も本当のゴールを目指しているようだ。

『ヤバい!』

もし彼に先を越され、トイレがすべて埋まってしまったら。

私のお腹はもう限界だ。一刻も早くトイレに入らなければ。

彼にだけは負けるわけにいかない。

『ここが勝負!』

そう思った私はここで渾身のラストスパート。

 

「絶対に負けられない戦いが、そこにはある。」

 

きっとキロ4分は出ていたであろう。

圧倒的なスピードで前を行く彼を抜き去ると、トイレに駆け込む。

 

ゴール!!

 

『よかった。間に合った・・・。』

 

 

痛めていた脚のことなどすっかり忘れ、安堵する私。

こうして私の2回目となるフルマラソンの挑戦は終わったのであった。

 

記録:4時間15分01秒

 

 

 

板橋Cityマラソン

2021年はオンラインでの開催です。

i-c-m.jp

 

ティモンディの「別府大分毎日マラソン特別編」の出演者が豪華すぎた件☆20210207

 

本日2月7日にTBS系列で放送されました

ティモンディのやればできる!42.195 ~別府大分毎日マラソン特別編~

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rkb.jp

 

その番組タイトルから、

『バラエティー色が強い番組なのかな?でも「別府大分毎日マラソン特別編」とあるぞ?』

と、番組表で見つけた時からどんな内容になるのか興味津々だった私。

いざ実際に観てみると、あの現役選手からマラソン番組でお馴染みのあの方々まで、

ラソン好きにはたまらない豪華出演者が続々登場。

日曜午後にリラックスしながら見るのにぴったりな、そしてなかなかおもしろい番組でした。

 

というわけでその内容を一部簡単に、

そして私と、選手にまつわるちょっとしたエピソードもお伝えします。

 

 

まずは東京オリンピック代表

中村匠吾選手、服部勇馬選手、大迫傑選手へのインタビュー。

2019年9月に行われたMGCを振り返って。

そして東京オリンピックに向けての思いを話されました。

大迫選手はオリンピックの延期については、自身のオリンピック代表が決まった3月の東京マラソンの半年後に、オリンピックでメダルというのは難しいので、ポジティブにとらえられたと語っていました。

 

 

続いて

GMO吉田選手、瀬古リーダー、原晋監督の3人でのトーク

吉田選手と言えば、大学卒業とともに陸上競技を引退予定だったのが、箱根駅伝と別大マラソンで快走。現役続行を決断したわけですが、そのシンデレラストーリーの裏側、引退撤回の真相が語られました。

実業団に進むことを決意した際には、原監督と2人でブルボンの社長に謝りに行ったとのこと。またそこでは、ブルボンから『これからも応援するから』と快く送り出してもらえたとのことでした。

 

ここはやっぱりいいエピソードですよね。吉田選手とブルボンのこれもまたひとつの縁。これからもずっといい関係でいてほしいです。

 

ちなみに私はブルボンのお菓子はみんな大好き!おいしいですよね♪一番はやっぱり「アルフォート」かな?

 

 

続いては、

視覚障がい女子マラソン道下美里選手と増田明美さんのトーク

撮影時43歳の道下選手。しかし去年11月に5000mで自己記録を更新。

目標は『80歳まで走り続ける。』とのことでした。

 

道下選手は世界記録保持者で、東京パラリンピック金メダル最有力候補。

そんな道下選手と私、実は某超有名大会でご一緒したことがあります。

と言っても、ただレース中にすぐ横を追い抜かれただけですが。

テレビの印象ではとても小柄で華奢なイメージ。

ただ実際に間近で見ると、『筋肉の塊!』といった感じで驚きました。

脚はもちろん腕もそうですし、体幹がとてもしっかりしていた印象。

弾むような走りで、あっという間に私のはるか前方に。

それと伴走の方と声を掛け合っていたのも印象的でした。

それで42キロ走るわけですから、やっぱりすごいです。

 

ちなみに同じ大会で、iPS細胞でおなじみ山中教授にも私、抜かされました。

ノーベル賞受賞者ってこの世に実在するんだ!』と感心してしまいました。

 

 

最後に、

ティモンディとワイナイナさんが女子マラソン日本記録に1kmだけ挑戦。

ティモンディの2人は高校野球の名門、済美高校出身。

ワイナイナさんはオリンピック2大会連続メダリスト。

TBSのオールスター感謝祭での赤坂マラソンでおなじみですね。

結果は、

ティモンディ高岸さんが4分31秒。

ティモンディ前田さんが5分0秒。

ワイナイナさんが3分24秒。

女子マラソン日本記録のペース:1キロ3分18秒には及びませんでした。

 

ワイナイナさんとは以前、高尾山の奥の、景信山と陣馬山の間の登山道ですれ違いました。ワイナイナさんは1人で、カメラも持っていなかったので、おそらくプライベートでの練習でしょうか。『ワイナイナさ~ん!』と私が声をかけると、『はい~♪』と返事していただきました。

私はワイナイナさんとは縁がありまして、これが実に通算3度目の遭遇となるのでした。

 

 

以上、豪華メンバーがそろい踏みのこの番組。

ナレーターは「鬼滅の刃」伊之助役の松岡禎丞さん。

決め台詞『猪突猛進!!』も番組冒頭にいただけました。

 

ぜひまた来年、このメンバーで今度は3時間特番で観たいですね。

そんな内容たっぷりの番組でした。

 

 

最後に私からちょっとお知らせ。

実は仕事が忙しくなりまして、多分一か月ほどの間、ブログに時間をかけることができなくなりそうです。

その間も何回かは更新できたら、とは思っているのですが。

またすぐに戻って参りますので、そのときはまたよろしくお願いいたします。

 

2021年1月の月間走行距離と、今後の練習量をどうするか考える☆20210205

 

それでは2021年1月の月間走行距離をお伝えします。

 

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月間走行距離:218.39km

 

もう少し走りたかったのですが、雨が降ったり用事があったりでこの結果に。

 

さて、そんなこんなで本州縦断フットレースまであと2か月半。

通常のマラソン同様、やはり大会直前の3か月間の練習が大切。

ということで、これから一体どれぐらい走ったらいいのか、去年と一昨年の走行距離を参考までに調べてみました。

 

2019年1月:296.39km

2019年2月:237.20km

2019年3月:247.60km

 

2020年1月:442.64km

2020年2月:591.61km

2020年3月:494.42km

 

どちらの年も、その前年11月につくばマラソンを自己ベスト狙いで走っています。

そして2019年は4月に「R8ステージ521km」に挑戦。見事完走。

2020年は4月に「本州縦断フットレース」に挑戦予定でしたが延期に。

 

ほぼ同じスケジュールですが、練習量がだいぶ違っています。

実はこれには理由があります。

 

まずは2019年。

前年12月に足の甲を痛めてしまい、治ったのが4月初め。

そのため1月~3月は短めのゆっくりジョグがほとんど。

4月に95km走を1回行い、大会を迎えました。

ほとんどぶっつけ本番という感じで、不安ばかりでしたが、

大会は順調に問題なく完走。

それまでの練習の貯金のおかげか、休養充分なのがよかったのか。

 

そして2020年。

本州縦断フットレース完走のためにはもっと鍛えねばと、

12月から80km走、90km走を何度も実施。

しかし、おそらく走りすぎが原因で3月終わりごろに腰痛が発生。

もし予定通り大会が開催されていたら、完走は厳しかったでしょう。

 

走り過ぎはダメだということです。

 

ではどのぐらいの距離が適正なのか。

ここでもう一つ、去年7月~9月の距離を調べてみました。

 

2020年7月:106.50km

2020年8月:189.22km

2020年9月:127.38km

 

腰痛が完治せず、また夏場ということもあり練習量はかなり少なめ。

しかしこの翌月、オンラインマラソンで1か月1000kmを走ることができました。

 

以上のことを踏まえて考えると、

去年のように練習を積み重ねるよりは、練習量を絞り、大会に万全の体調で臨めるよう調整するほうがいいのではないかという結論に至ります。

 

あとは練習量を落とし過ぎていないかどうか。

途中何度か80km走を行い、無事走れれば大丈夫だと判断することにしましょうか。

 

試行錯誤はおそらく大会当日まで続くことになりそうです。

 

第40回大阪国際女子マラソン。優勝は一山麻緒選手!☆20210201

 

昨日1月31日に開催されました

第40回大阪国際女子マラソン

優勝はワコールの一山麻緒選手!!

日本記録更新を目指し、スタートから日本記録ペースで飛ばす一山選手。

しかし中盤から少しずつペースが落ち始め、最後惜しくも記録更新はならず。

レース後のインタビューでは悔しさから涙を見せる場面も。

www.rikujyokyogi.co.jp

 

それでも大会新記録となる2時間21分11秒での優勝は素晴らしい結果です。

一山選手、優勝おめでとうございます!

 

【ハイライト&優勝インタビュー】
第40回大阪国際女子マラソンハイライト
一山麻緒選手の優勝インタビューもお届けします

www.youtube.com

 

 

そしてもう一人の東京オリンピック代表、天満屋の前田穂南選手ですが、

前半で一山選手に離されるものの、その後は安定したペースで走り続け、

自己ベスト更新で2位に。

きっちり自己ベスト更新するところはさすがです。

前田選手、お疲れ様でした。

 

 

レース後の記者会見で、両選手とも事前の練習があまり上手くいかなかったという話をされていました。

やはり日本記録更新のためには、完璧な練習に万全の体調、最高の気候コンディションがそろわないと中々難しいのでしょうね。

それでも今日の走りが、次の本番に向けてのいいステップになったのではないかと思います。

東京オリンピックに期待ですね!

 

 

 

さて、今回の大阪国際女子マラソン。

私はテレビ中継を見ていたわけですが、その感想を一言で表すならば、

「めちゃめちゃおもしろかった!」です。

何がそんなにおもしろかったのか。

そのポイントは次の3つ。

 

・日本記録更新という明確な目標に挑戦する一山選手、前田選手。

・それをサポートするペースメーカーの川内選手、岩田選手、田中選手。

・国内メジャー大会ではおそらく初となる周回コース。

 

海外ではよくある形式なのかもしれませんが、国内では本当に異例の大会ですよね。

とっても新鮮で、マラソンの新たな楽しみ方が発見できました。

オリンピックやその選考会のような、誰が優勝するかの勝負にこだわった大会もおもしろいですが、

今回のタイムにこだわった大会もおもしろいものだと実感しました。

 

日本記録に果敢に挑戦する姿。

終盤、記録更新は厳しくなるものの、それでも懸命に走る姿に私は目が離せませんでした。

そして周回コースのラスト一周に入ったときの鐘!!

まさかマラソンの大会であの鐘の音が聞けるとは!

思わず興奮してしまいました。

 

そしてその激走を支えたのが男子ペースメーカー。

先頭の一山選手には川内選手、岩田選手がサポート。

これがまたかっこいい!!

時計と手にメモしたタイム表を見て正確なラップを刻みつつ、時折振り返り選手の様子を確認しペース調整。コース上に滑りやすい箇所があればそれを伝え、そして終盤には選手に激励の声かけ。

本当に素晴らしかったです。

www.rikujyokyogi.co.jp

 

今回の大会ポスターには

『超えろ。チームJAPAN』とあります。

 

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まさに選手、スタッフ一丸となっての今回の大会。

マラソンは個人種目ですが、今回に限っては団体種目のような、

チームとしての一体感が感じられました。

チームって、いいものですね。

 

【川内優輝ペースメーカー挑戦記】
テレビ中継には入らなかった幻のゴールシーン&川内が語るマラソンの魅力とは!?

www.youtube.com

 

それから周回コース。

今回のテレビ中継での新たな楽しみ方は、後方の選手も見れるところ。

レース途中から周回遅れの選手が出てくるので、その選手の走りも見ることができます。

普段の中継では先頭集団から第三集団ぐらいまでしか映りませんからね。

川内優輝選手の奥様の川内侑子選手も途中で確認できました!

 

とても素晴らしい大会だったので、これから毎年一回ぐらいはこのような形式の大会を開催してほしいと思いました。

 

 

最後に、この大会の公式サイト、ツイッターがまた見ごたえたっぷり。

www.osaka-marathon.jp

 

 

 

そして公式YouTubeチャンネルで観られるこちらの番組は川内選手も絶賛!

 

「走ることが、私のすべて。」女子マラソン 前田穂南 ドキュメンタリー

www.youtube.com

 

 

 

大阪国際女子マラソン。

本当に素晴らしい大会でした。

選手、スタッフ、関係者の皆様。

本当にありがとうございました。

 

【official】2021 Osaka Women's Marathon full version/第40回 大阪国際女子マラソン

www.youtube.com

明日は大阪国際女子マラソン!見どころは?☆20210130

 

明日1月31日は待ちに待った

第40回大阪国際女子マラソン

の開催日!

 

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www.osaka-marathon.jp

 

これまで数々の名勝負を生んできたこの大会。

明日もマラソン界の歴史に新しい1ページが書き加えられること間違いなし!

 

というわけで、当記事では明日の注目ポイントをお伝えします。

 

注目ポイント①

『前田選手、一山選手の一騎打ち?

日本記録更新なるか⁉』

一番の注目はやはり、東京オリンピック代表の2選手。

天満屋の前田穂南選手とワコールの一山麻緒選手。

両者の勝負の行方も気になることながら、

明日はタイムとの勝負にも注目。

野口みずきさんが2005年に樹立した「2時間19分12秒」の日本記録更新に期待がかかります。

www.tenmaya.co.jp

www.wacoal.jp

 

 

注目ポイント②

『周回コース』

明日は従来の公道を使ったコースとは異なり、

長居公園内の1周2.8kmのコースを約15週する周回コースとなります。

これによりアップダウンが少なくなり、また風の影響もあまり受けなくなるとのこと。

大会10日前になっての急遽の決定でしたが、日本記録更新のためには追い風のようです。

またテレビ中継も、コース幅が狭く従来の放送車は使えないため、普段とは違う中継方式になるらしいです。

どんな感じになるのか楽しみですね。

www.osaka-marathon.jp

 

 

注目ポイント③

『ペースメーカー』

日本記録更新のためにはペースメーカーが重要。

通常であれば海外の有力選手が務めるのですが、コロナウイルスの影響でそれはできないことに。

そこで白羽の矢が立ったのが「男性のペースメーカー」。

そしてその選手がなんとあの最強の市民ランナー。現在はプロに転向した『川内優輝』選手。

女子の日本記録は男子トップ選手といえども簡単に出せるタイムではないでしょう。

『日本中に明るい話題を』という川内選手のペースメークぶりにも注目です。

www.sanspo.com

 

 

注目ポイント④

『その他出場選手』

前田選手、一山選手以外にも注目選手がたくさん出場します。

ドーハ2019年世界陸上代表の谷本選手、池満選手、中野選手。

豊田自動織機の萩原選手は今回が満を持しての初マラソン

またこの大会には、将来を期待された選手が選ばれ、出場する『ネクストヒロイン』枠があります。

前田選手も2017年の大会にはネクストヒロイン枠で出場。現在の活躍に繋げています。

未来のオリンピック選手が明日出場しているかもしれませんね。

 

明日は周回コースのため、終盤では周回遅れとなる選手が出てくることでしょう。

もしかしたらテレビ中継に普段よりも多く映れるかもしれません。

選手としては複雑な気持ちもあるかもしれませんが、いつも応援してくださっている方々へ、がんばって走っている姿を見せれるいいチャンスなのではないかと思います。

順位関係なく、出場選手一人ひとりに目標があります。

大阪国際女子マラソンという大舞台で、その目標に挑んでいるところをたくさんの人に見てもらえたらと思っています。

 

ちなみに、ペースメーカーを務める川内選手の奥様、川内侑子選手も出場します。

レース終盤、川内侑子選手を追い抜く川内優輝選手の姿が見られるかも!?

 

本州縦断フットレース準備その3「コース、宿泊先」☆20210124

 

さて、まずはお知らせです。

4月24日にスタートします

本州縦断フットレース

現在、参加者の追加エントリーを受け付けているそうです。

 

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https://sportsaid-japan.org/NEW/guide/21honshu-spe.pdf

(大会要項が2021年版になりました。)

 

我こそは、という方。

1ステージレースとして世界最長のこの大会。

ぜひ一緒に挑戦しましょう!

 

 

 

それでは準備開始その3。

今回は「コース、宿泊先」編です。

準備開始ということで、まずは大まかなところを決めていきます。

またその際の注意点をお伝えします。

 

その1、その2はこちら

ichiashi.hatenablog.com

ichiashi.hatenablog.com

 

 

3. コース

コースですが、途中34か所のチェックポイントを通過しなければなりませんが、それ以外は自由となります。主催者の設定したコースもあるのでその通りに行ってもいいのですが、注意しなければいけないところがあります。

それは

①「コンビニやお店、トイレの有無」

②「車両の交通量、走りやすさ」

です。

主催者の設定したコースは基本最短ルートとなっており、上記2点はおそらく考慮されていません。

途中、数十キロに渡ってコンビニ等が全くない区間もあります。

最短ルートを進むのか?迂回してコンビニ等がある方を進むのか?トイレはどうする?

などなど、色々なケースを想定してコースを決めなければなりません。

 

また、途中には歩道のない区間も多く存在し、とても走りづらいです。

ただ一本裏道に入ると、車がほとんど通らない農道があったりもします。

そんな安全で走りやすい道をどれだけ見つけられるかも重要です。

 

あとは自分がその区間を何時ごろ通ることになるのか。

朝夕の通勤ラッシュ時や、夜間など、

安全のために場所によってはできるだけ通るのを避けたい時間帯があります。

 

ただし遠回りすればするほど時間と体力を消耗することになるので、当然のことながら距離はできるだけ短くしたいところ。

また今大会では、主催者による大会中のコース誘導等はありません。

自分で地図を見ながら進むことになります。

道に迷わないよう気を付けなければなりません。

 

以上のことを踏まえてコースを決める必要があります。

このコース選定が、完走のためには極めて重要と考えます。

そのため、大会直前まで時間をかけて精査していきたいと思います。

 

 

4. 宿泊先

今大会は全長1521kmと超長距離に渡るわけですが、このような大会には

①ステージ制

②1ステージ制

の2種類が存在します。

 

①のステージ制というのは、

・1日目40km

・2日目30km

・3日目60km

というように、1日ごとに走る距離が決められている大会のこと。

走った時間を最後に合計して順位を競います。

走っている時間以外は自由時間となり、順位には影響しません。

 

②の1ステージ制というのは、

最初にスタートしてから最後ゴールするまで、

全ての時間が競技時間となります。

当然寝ている間の時間も含まれます。

 

この本州縦断フットレースは「1ステージ制」

どこでどれだけ眠るのか?

がとても重要になってきます。

 

ポイントは

①眠るタイミング

②眠る方法

でしょうか。

 

①の眠るタイミングは、100km走るごとに眠る等、距離をベースに考えるやり方。

または2日走って一晩眠るといった時間をベースに考えるやり方があります。

②の眠る方法は、ホテルに宿泊するのか、寝袋で寝るのか。サポートがあるなら車で寝るといった方法もあります。

 

私は、「毎日、ホテルに宿泊」で挑戦します。

 

前回お伝えした通り、私の場合は体力面から考えて、

1日平均約70km、12時間ほどを日中の明るい時間に走ることを想定しています。

そのため、毎日夜間に体力の回復を行うこととします。

 

毎日ホテルを利用するにあたっては、費用の面でつらいので他の手段も検討したいところなのですが、次の2つの理由によりホテルを利用します。

①しっかりとした睡眠をとり、確実に体力を回復させるため。

②ホテルの設備、備品を利用することによって、荷物の軽量化を図るため。

 

1521km、24日間に渡る長期のこの大会。

体力を回復させなければ先には進めません。

一晩しっかり眠るからこそ、次の日もまた走れるようになるわけです。

また、ホテルの設備、備品を利用すれば、身の回りの物を減らすことができます。

荷物の軽量化はとても重要な課題。

ホテル利用による出費の増加には今回は目を瞑ることとします。

 

 

それで実際にどこのホテルに宿泊するかですが、

これが実に悩ましい。

70km行った先にホテルが必ずしもあるわけではないからです。

80km、90km先になってしまったり、

逆に50kmまでしか進めなかったり。

 

大会当日に飛び込みでホテルに行って、満室だったら大変!

真っ暗な中、途方に暮れることになります。

そのため、今このタイミングで期間中の宿泊先をすべて予約します。

 

地図を見て、大まかに決めたコースを70km進むごとに適当なホテルを探します。

その日、その区間で自分は一体どんな状況でそこを走っているのか。

無事そのホテルまで辿り着けるのかを想像しながら決めていきます。

 

というわけで、一応24泊分、予約を済ませました。

 

1521km走った気分になってしまい、どっと疲れてしまいました。

でもこの想像しながら準備している時間も楽しいんですよね。

大体希望通りのところが予約できたのでよかったです。

 

あとはこれから大会直前までコースを精査し、宿泊場所に問題がないかの確認作業をしなければいけません。

 

コース、宿泊先について、今回は以上になります。

大会直前には詳細を皆様にお知らせできればと考えております。

 

本州縦断フットレース準備その2「ペース設定と実践練習」☆20210120

 

「本州縦断フットレース」

スタートまで100日を切りました。

前回は準備開始その1として、

大会での目標とレースの進め方をお伝えしました。

 

ichiashi.hatenablog.com

 

 

今回はその続きで、

2-3. ペース設定

編です。

 

「1日平均約70kmを目安に」

「日の出から日の入までの明るい時間に進む」

と前回お伝えしました。

 

そこで日の出と日の入の時刻を調べます。

 

スタートとなる青森県の4月24日は、

日の出が04時46分。

日の入が18時27分。

ゴールとなる山口県の5月17日は、

日の出が05時11分。

日の入が19時11分。

 

日中の明るい時間は14時間ぐらいだとわかります。

この「14時間」が一日で進める最長の時間となります。

 

hinode.pics

 

 

次に、走るペース。

私の過去の経験から、「1km10分ペース」であれば進み続けられることがわかっています。 

6kmで1時間。

60kmで10時間。

70kmで11時間40分。

 

目安の1日70kmを進むには11時間40分かかるということ。

朝6時にスタートすれば17時40分に70km先に到着します。

充分明るい間に進めることがわかります。

 

最長の14時間進んだとすれば84km。

明るい間に進める最長の距離は84kmとなります。

一日でこれ以上長い距離を進む場合には、夜間走となってしまうために注意が必要。

できるだけ84kmを超えないように予定を組まなければいけません。

 

「1km10分ペース」と言うと、ほぼ早歩きペース。

ラソンをされている方にはかなりゆっくりだと思われることと思います。

 

ただしこのペースは、信号待ちやトイレ、コンビニに寄っている時間も込みでのペース。

他にも地図で道を確認したり、写真を撮ったりもします。

実際に進んでいるときの速さは「1km9分ペース」ぐらいでしょうか。

 

初めて通る道。歩道がなく走りづらい区間も多いことでしょう。

そして重い荷物を背負って毎日進み続けているわけです。

意外と時間がかかるものと思っておかなければいけません。

 

そういったことを全部踏まえたうえで、

「1km10分ペース」をベースにスケジュールを組んでいきます。

 

 

この間の休日には、実践練習として長い距離を走ってきました。

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距離:87.8km

時間:13時間45分53秒

ペース:1km 9分24秒

高度:666m

 

本番を想定して、水、食料を背負って休憩なしで挑みました。

久しぶりの長距離のためかなり疲れましたが、一応予定通りの結果となりました。

今後は、もっと重い荷物を背負って、さらにアップダウンのあるコースを走ってみたいです。

ただ、腰の状態をみながら、無理しすぎないよう。

このさじ加減が本当に難しい!

 

では続きはまた後日お伝えします。